2025/04/28

【感情開放】短期力動療法(STPP)がターゲットにする抑圧された感情

短期力動療法(STPP)がターゲットにする抑圧された感情は、

実は「怒り」だけじゃないんです。

主に扱うのは、この5つくらいの基本感情とその混合パターンです:


🔥 怒り(攻撃感情)

  • 怒り、憤り、反抗心

  • 本当は怒って当然なのに「怒ったら愛されない」「怖い目に遭う」と思って抑え込んだもの

  • 特に「近しい人(親、恋人)」に対する怒りが、抑圧されやすい

😢 悲しみ(喪失感情)

  • 寂しさ、絶望感、悲しみ、傷つき

  • 失うことが怖すぎて、悲しむこと自体を禁じたパターン

  • 「泣いたら弱い」「みじめになる」と思って、涙をこらえた結果、身体症状になったりする

😨 恐れ(不安感情)

  • 恐怖、不安、警戒心

  • 本当は「怖い!」のに、「そんなの感じたら生き延びられない」と無意識にシャットアウトしたケース

  • 特にトラウマ経験(事故、暴力、親からの脅しなど)があると、ここが鍵になる

❤️‍🩹 愛情・依存欲求(親密感情)

  • 愛したい、甘えたい、頼りたい、受け入れられたい

  • 「甘えるのは恥ずかしい」「愛されたら裏切られる」という恐れで抑えたもの

  • この欲求が満たされず抑えられると、逆に怒りや絶望感になって噴き出すこともある

😳 羞恥心・罪悪感(自己評価感情)

  • 恥ずかしい、ダメな自分を見せたくない、申し訳なさ

  • 失敗や弱さに対する自己攻撃

  • 「完璧じゃないとダメ」という信念の影響で、恥や罪悪感が強くなる


しかも、感情は単独じゃない

たとえば:

  • 「本当は甘えたかった」→ でも甘えられなかった→ 怒りと悲しみが混ざる

  • 「親に怒りを感じた」→ でも怒ったら捨てられるかも→ 怖くなり→ その怖さをさらに抑圧

  • 「愛したい気持ち」→ でも拒絶されるかも→ 恥ずかしい+怖い

複数の感情が同時にからまって、抑圧→症状(パニック、うつ、不安)として現れる
これが力動的な理解です。


まとめると

感情 抑圧の理由
怒り 「親に怒りたい」 怒ると見捨てられそう
悲しみ 「愛されなかった悲しみ」 悲しむと無力感が強まる
恐れ 「親が怖かった」 恐れると生き延びられない
愛情・依存 「甘えたかった」 甘えると裏切られるかも
羞恥・罪悪感 「失敗して恥ずかしい」 完璧じゃない自分を否定される恐れ

ちなみに

STPPでは、「抑圧された感情そのもの」を感じきれると、
パニック発作などの症状がぐっと減ることがよくあります。
つまり「発作=心のメッセージ」だったとわかるわけです。