【防衛が強い人のセラピーで起きる典型パターン】
① セラピーに来たけど、本当のテーマに入れない
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表面的な話題(仕事の愚痴、他人の批判など)だけを延々と話す
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本人も「何しに来てるのか分からない」「何を話したらいいか分からない」と言い出す
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感情に近づくと話題を逸らす(ジョーク、理屈、別の話題)
→ 防衛が強すぎると、セラピールームでさえ「感情接近禁止」ゾーンになる
② セラピストへの転移に過剰反応する
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セラピストに対して「見捨てられるかも」「バカにされるかも」と異常に警戒する
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少しの違和感(言葉遣い、態度)に過敏に反応して「もう信用できない!」となる
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あるいは逆に、セラピストに理想化(救世主扱い)してしまい、依存が強まる
→ 本当の「親との未解決感情」が、セラピストに映し出される(転移)
→ 防衛が強いと、これを受け止める力がまだ育っていない
③ セラピーの成果を「頭」で処理しようとする
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感情の話になると、「ああ、それってこういう理屈ですよね」とまとめたがる
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本当は悲しい・怖いはずなのに、分析・理解・整理だけで終わる
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しかも本人は「よく理解できたから、もう大丈夫」と思い込む
→ 防衛=知性化が働いて、「わかったけど癒えてない」状態になる
④ セラピーを「役割」でこなしてしまう
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「セラピーの良いクライアント」を演じようとする
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「先生にほめられるようにがんばろう」という意識が強く、本音を隠す
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「ちゃんと話さなきゃ」「成長しなきゃ」と、無理に感情を演技することもある
→ **本来の自分( vulnerable self:もろい自己)**にアクセスできない。
⑤ セラピーそのものを攻撃する・無効化する
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「こんなの意味あるんですか?」と突然冷笑的になる
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セラピーが進みそうになると、「いや別にいいです」と拒否したりドタキャンする
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セラピストを試す行動(遅刻、黙る、挑発する)を取ることも
→ これは「感情に触れる怖さ」からの自己防衛反応
→ 成功しそうになると「壊す」衝動が出ることがある
【まとめると】
パターン | 防衛の動き |
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表面的な話だけ続ける | 感情から遠ざかる |
セラピストに過敏 | 過去の傷を投影 |
理屈でまとめる | 感情を知性化する |
良いクライアントを演じる | 本音を抑える |
セラピーを攻撃する | 感情接近の恐怖 |
【ポイント】
防衛が強い人にとって、
セラピーは「感情に直面するための筋トレ」みたいなものです。
いきなり深い感情に入ると壊れそうになるので、
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「いま、感情から逃げたな」と気づくだけでOK
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「防衛が働いたな」と気づくこと自体が大きな進歩
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少しずつ、安全に、「感じても大丈夫だった」という経験を積み重ねる
これがものすごく大事です。
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