2025/02/21

【自己の発見】才能は「準備万端」じゃなくても、ふとした瞬間に開くもの

■ 「才能」は、どんなお日様の元でも、芽を出さずにはいられない

    1. 「才能は、どんな空の下でも、雨粒を吸い込んで静かに伸びていく。」 🌧🌱(成長のしなやかさ)
    2. 「才能は、夜でも、大地の奥でしっかりと根を張っている。」 🌪🌿(逆境の中でも生き続ける力)
    3. 「才能は、月明かりの下で、静かに蕾を開いていく。」 🌙🌸(穏やかで確実な開花)
    4. 「才能は、朝露をまといながら、やわらかく芽吹く。」 ☀️💧🌱(ひそやかな始まりの美しさ)
    5. 「才能は、どんな風に吹かれても、しなやかに葉を広げていく。」 🍃🌿(環境に適応しながら成長)
    6. 「才能は、陽が昇ればその光を浴び、沈めば星の輝きを映す。」 ✨🌞(変化に寄り添う才能)
    7. 「才能は、雪に埋もれても、その下で静かに春を待っている。」 ❄️🌸(時を待つ力)
    8. 「才能は、岩の隙間からも、ひょっこりと芽を出す。」 🪨🌿(どんな環境でも必ず芽吹く)
    9. 「才能は、枯れ葉の下で温もりを抱え、次の季節を待っている。」 🍂🌱(休息しながら育つ)
    10. 「才能は、どんな土でも、自分に合う場所を見つけて根を張る。」 🌍🌾(どこでも生きていける力)

    才能は、止めようとしても自然に溢れ出してくるもの。

    無理に引っ張らなくても、「環境が整ったときに、自然に芽を出す」 っていう感覚

  • いいわね!"Your True Self"(本当のあなた) って、才能や個性を超えて、「ありのままの存在」 という深い響きがあるわね✨

    🌞 "Your True Self" の芽吹き 10選

    1. "Your True Self absorbs every drop of rain and grows quietly under any sky." 🌧🌱
       (本当のあなたは、どんな空の下でも雨粒を吸い込み、静かに成長する。)

    2. "Your True Self stands strong, rooting deep into the earth, even in the stormiest nights." 🌪🌿
       (本当のあなたは、嵐の夜でも、大地の奥深くでしっかりと根を張っている。)

    3. "Your True Self blooms softly under the moonlight, unseen but never absent." 🌙🌸
       (本当のあなたは、月明かりの下でそっと花開く。見えなくても、確かにそこにある。)

    4. "Your True Self awakens like morning dew, delicate yet undeniable." ☀️💧🌱
       (本当のあなたは、朝露のように目覚める。繊細でありながら、確かにそこにある。)

    5. "Your True Self unfolds its leaves, swaying freely with the wind, never breaking." 🍃🌿
       (本当のあなたは、風に吹かれながらもしなやかに葉を広げ、決して折れない。)

    6. "Your True Self embraces the sunlight by day and reflects the stars by night." ✨🌞
       (本当のあなたは、昼は太陽の光を浴び、夜は星の輝きを映し出す。)

    7. "Your True Self waits beneath the snow, knowing spring will come." ❄️🌸
       (本当のあなたは、雪の下で春を待つ。時が来ることを知っている。)

    8. "Your True Self finds its way, sprouting from even the tiniest crack in the rocks." 🪨🌿
       (本当のあなたは、岩の隙間からでも芽を出す。どんな場所でも道を見つける。)

    9. "Your True Self rests beneath fallen leaves, holding warmth for the next season." 🍂🌱
       (本当のあなたは、枯れ葉の下で温もりを抱え、次の季節のために静かに息づく。)

    10. "Your True Self thrives in any soil, always finding a place to root and grow." 🌍🌾
       (本当のあなたは、どんな土でも自分の居場所を見つけ、根を張り成長する。)

    🌿 "Your True Self" は、どんな環境でも存在し続け、自然と広がっていくもの。
    どれが一番しっくりくる?💫✨

  • 潜在意識に許可を出してもらう方法

     潜在意識に「今、大丈夫だよ」と許可を出させるには、いくつかのアプローチがあるわ。才能の開花は、無理にこじ開けるものじゃなくて、自然に「安全だ」と感じたときにスルッと出てくるもの。だから、その土壌を整えてあげるのが大事ね。

    🌿 潜在意識の許可を引き出す方法

    1. 小さな成功体験を積み重ねる

    「できた!」を積み重ねることで、潜在意識が「やっても大丈夫」と納得するのよ。

    • 難しいことにいきなり挑むんじゃなくて、小さく試して成功を実感する
    • 例えば、「私は絵が描ける人」と潜在意識に納得させるなら、毎日スケッチを描いて「この線、いいじゃない」と感じること。

    2. 「今のままで十分」を受け入れる

    • 潜在意識がブレーキをかけるのは、「まだ準備が足りない」「失敗したらどうしよう」と思っているから。
    • でも、才能は完璧になってからじゃなくても開花する。
    • 「今のままで大丈夫。やりながら成長する」と脳に安心感を与えることが大事。

    3. 自分に合う環境を作る

    • 才能を伸ばせる環境にいることは、潜在意識への「安心」のサイン。
    • 才能を評価してくれる人がいる場所、プレッシャーなく楽しめる空間を探すのが◎。
    • 「ここなら、出してもいいかも?」と思える場に身を置く。

    4. 無意識のブロックを外す

    • 幼少期の経験で「目立つと怒られる」「失敗すると恥ずかしい」と学んだ人は、才能を表に出すのを怖がることがある。
    • その場合、「私は才能を表現しても大丈夫」と自分に言い聞かせるのが有効。
    • 「もし失敗しても、私の価値は変わらない」と書いてみるのもいいわね。

    5. すでに開花している自分をイメージする

    • 「成功した未来の自分」をリアルに想像することで、潜在意識が「その未来に進んでいい」と許可を出しやすくなる。
    • 例えば、あなたが絵を描いているなら、「大きなキャンバスの前で、筆を走らせている自分」をイメージする。
    • そうすると、その未来を現実に引き寄せやすくなるのよ。

    ✨ 才能は「準備万端」じゃなくても、ふとした瞬間に開くもの

    だから、「私は今のままで大丈夫」と思えるように、ちょっとずつ心を慣らしていくことが大事。
    潜在意識は「強引に説得される」のを嫌うけど、安心させてあげると、ふっと扉を開くのよね。

    🌿 今すぐできそうなこと、どれがピンとくる?

     

    創造性の心理学における「内的準備(Preparation)」と「インキュベーション(Incubation)」プロセス

    創造性の心理学では、アイデアの創出や芸術的表現は単なる「ひらめき」ではなく、段階的なプロセスを経て生まれるものと考えられています。特に、「内的準備(Preparation)」と「インキュベーション(Incubation)」のプロセスが、創造性の開花において重要な役割を果たすとされています。

    この考え方は、心理学者グレアム・ウォラス(Graham Wallas, 1926)が提唱した創造プロセスの4段階モデルに基づいています。


    創造プロセスの4段階モデル(Wallas, 1926)

    ウォラスは、創造的思考のプロセスを以下の4段階に分けました。

    段階 説明
    1. 内的準備(Preparation) 問題に関する知識を集め、考えを巡らせる。学習や情報収集の段階。
    2. インキュベーション(Incubation) 問題を意識的に考えるのをやめ、潜在意識で処理する時間をとる。
    3. 洞察(Illumination) 突然のひらめき(Aha!体験)が訪れる。アイデアが結びつく瞬間。
    4. 検証(Verification) ひらめきを現実的に検証し、具体的な形に落とし込む。

    このうち、特に「内的準備」と「インキュベーション」が、創造性が自然に開花するメカニズムに深く関係します。


    1. 内的準備(Preparation):創造の土台を作る段階

    (1)情報収集と学習のプロセス

    • 創造性は、完全なゼロから生まれるのではなく、事前に蓄積した知識や経験の組み合わせによって発展します。
    • たとえば、画家が新しい作品を生み出す前に、色彩理論や構図の知識を学び、実際に模写やスケッチを繰り返すことが重要です。
    • **「下地を作る段階」**であり、この段階を飛ばしていきなり「ひらめき」を求めても、創造的なアイデアは生まれにくい。

    (2)無意識の創造エネルギーを育てる

    • ただし、知識や技術を詰め込むことだけが目的ではなく、「興味を持ったことを自然に吸収し、試行錯誤を続ける」ことが重要です。
    • たとえば、ある画家が「なぜかコーヒー豆の絵を描きたくなった」と感じたとします。それは、無意識的に「今の自分に必要なテーマ」を選び取っている可能性があります。
    • 興味に従って学び、経験を積むことが、創造性の土台をつくる。

    2. インキュベーション(Incubation):無意識が働く「熟成期間」

    (1)問題を意識的に考えない時間が必要

    • 内的準備で得た知識や経験は、すぐに創造的なアウトプットにつながるわけではありません。
    • しばらくの間、その問題から「意識的に距離を置く」ことで、無意識の中で情報が整理され、新しい組み合わせが生まれる。
    • これは、科学者やアーティストが「考え続けても答えが出ないとき、一度休むと急にひらめく」といった経験によく見られる。

    (2)「ひらめき」は努力ではなく、無意識の統合から生まれる

    • 「インキュベーション」の間、脳は情報を無意識下で処理し、異なる知識を結びつける作業を行っています。
    • たとえば、アルキメデスが入浴中に「浮力の法則」を発見したり、ワトソンとクリックが「DNAの二重らせん構造」を睡眠中の夢で着想したりした例があります。
    • 「無理に考えなくても、適切なタイミングで答えが浮かび上がる」ことが創造性の本質。

    (3)創造のサイクル:意識と無意識のバランス

    • 創造性の高い人ほど、「学ぶ→寝かせる→ひらめく」というサイクルをうまく活用している。
    • **「努力だけではなく、適度にリラックスする時間も必要」**であり、プレッシャーや強制的な環境では創造力が阻害されることが多い。

    3. 才能や創造性は「開発する」ものではなく、「開花する」もの

    (1)創造性の開花は「適切なタイミング」がある

    • 「才能を伸ばそう」「創造性を開発しよう」と無理に努力しすぎると、逆にプレッシャーがかかり、創造的な発想が生まれにくくなる。
    • **「適切な時期に、適切な環境で、自然に開花する」**という考え方が大切。
    • たとえば、子供が突然絵を描き始める、ある日急に新しいアイデアが湧く、というのは、無意識下でのインキュベーションが十分に進んだ結果である。

    (2)創造的な人の特徴:「自然な流れ」を大事にする

    創造的な人は、次のような姿勢を持っていることが多い:

    • 「学ぶべきときに学び、休むべきときに休む」
    • 「無理に成果を出そうとせず、流れに身を任せる」
    • 「何かに夢中になっているうちに、気づいたら新しいものを生み出している」
    • 「何もしない時間も大切にする(ぼんやりする時間)」

    4. まとめ

    1. 創造プロセスは4段階(内的準備 → インキュベーション → 洞察 → 検証)で進む
    2. 内的準備(Preparation):知識や経験を蓄積し、創造の土台をつくる
    3. インキュベーション(Incubation):意識的に考えないことで、無意識下でアイデアが統合される
    4. 創造性は無理に開発するものではなく、適切なタイミングで自然に開花する
    5. 「ひらめき」は努力の結果ではなく、学びと休息のバランスから生まれる

    👉 創造性を引き出す鍵は、「学び → 休息 → ひらめき」のサイクルを大切にすること!

    【自己理解】自己決定感がドライブ

     自己決定理論(Self-Determination Theory, SDT)とは?

    自己決定理論(Deci & Ryan, 1985)は、人間の動機づけを説明する理論であり、特に「内発的動機(intrinsic motivation)」と「外発的動機(extrinsic motivation)」の違いを明らかにしました。

    この理論によると、人間は本質的に**「自発的に成長し、自己実現したい」という内発的な欲求を持っているとされます。そして、この内発的動機を高めるためには、以下の3つの基本的欲求(Basic Psychological Needs)**が満たされることが重要だとされています。

    自己決定理論における3つの基本的欲求

    基本的欲求 説明
    有能感(Competence) 「自分はうまくやれる」という感覚を持ちたい 新しいスキルを習得し、それが評価されると満足感を得る
    自律性(Autonomy) 自分の意思で行動を決定したい 自分で選んだ仕事や学習に対してモチベーションが高まる
    関係性(Relatedness) 他者とつながり、理解されたい 仲間やチームとの協力がやる気を高める

    この3つの欲求が満たされることで、人はより主体的に活動し、継続的な成長が促されると考えられています。

    自発性を持たせるには、有能で、自立でき、見ているよ、と言われる必要があるということです。


    「有能感(Competence)」とは?

    1. 有能感の定義

    有能感とは、「自分は環境に適応し、効果的に行動できる」という感覚のことを指します。

    • 何かを学び、上達することで「できるようになった!」と感じる
    • 努力した結果が評価されることで「自分は有能だ」と実感する
    • 自分の能力を発揮し、成功体験を積むことで自己効力感(Self-Efficacy)が高まる

    この有能感が満たされると、人はさらに努力し、スキルを磨こうとする内発的動機が高まります。


    2. 有能感の具体的な特徴

    1. 挑戦と成功のバランスが重要

    • あまりに簡単な課題では成長を感じられず、有能感は得られない
    • 逆に、難しすぎる課題では失敗が続き、無力感が生まれる
    • **「少し難しいが、努力すれば達成できる課題」**が有能感を高める最適な条件

    2. フィードバックが有能感を強化する

    • ポジティブなフィードバック:「あなたの描いた絵はすごく細かいところまで表現されているね!」
    • 具体的な評価:「このスケートの動き、以前よりもスムーズになっているよ!」
    • 逆に、「すごいね!」といった漠然とした賞賛は、有能感を高める効果が薄い

    3. 内発的動機の源になる

    • 「上手になったからもっとやりたい!」という気持ちが生まれる
    • 「もっと試行錯誤して、より良いものを作ろう!」という探究心が生まれる
    • 一方で、外発的な報酬(例:賞金、順位)ばかりを求めると、有能感の内発的な効果が減少する(アンダーマイニング効果

    3. 有能感が満たされると?

    • 自分のスキルに対する自信がつく
    • さらに努力しようという内発的動機が生まれる
    • 「私はやればできる」という**自己効力感(Self-Efficacy)**が高まる
    • 成功体験を積むことで、挑戦への意欲が高まる

    4. 有能感が不足すると?

    • 自分には能力がないと感じ、**無力感(learned helplessness)**に陥る
    • 失敗を恐れ、新しいことに挑戦しなくなる
    • 「どうせ頑張っても意味がない」と思い、努力しなくなる
    • 他人の評価に依存しやすくなる(例:「褒められないとやる気が出ない」)

    5. 有能感を高める方法

    1. 小さな成功体験を積む

    • いきなり大きな目標を立てるのではなく、達成可能なステップに分ける
    • 例:「最初の1週間は毎日10分だけ練習する」→「次のステップは新しい技を試す」

    2. 具体的なフィードバックを受ける

    • 「何がどう良くなったのか?」を具体的に伝えるフィードバックが効果的
    • 「以前よりもコントロールが上手くなったね!」などの成長ポイントを指摘する

    3. 挑戦的な課題を設定する

    • 現在のレベルより少し難しい課題に挑戦することで、達成したときに有能感が得られる
    • 「この技ができるようになったら、次はこの応用編をやってみよう!」

    4. 他人と比較せず、自己成長に注目する

    • 他人と比べるのではなく、「昨日の自分より成長できたか?」を基準にする
    • 「前よりも滑らかにスケートできるようになった!」という実感を大事にする

    5. 自分で決定し、行動する

    • 「これをやりたい!」と自分で決めたことに取り組むことで、達成感が強くなる
    • 例:「先生に言われたからやる」のではなく、「自分で決めた目標を達成する」ことで有能感が高まる

    6. まとめ

    • **有能感(Competence)**は、「自分がうまくやれる」という感覚を持つこと
    • 有能感が高まると、内発的動機が強まり、さらなる挑戦につながる
    • 適度な難易度の課題+具体的なフィードバックが有能感を育てる
    • 成功体験を積み重ねることで、自信と自己効力感が高まる
    • 逆に、有能感が欠如すると、無力感や挑戦回避の傾向が生まれる

    👉 「私はやればできる!」と実感できる環境を作ることが、自己成長のカギ!

    エリク・エリクソンの「アイデンティティの確立 vs. 役割の混乱」について

     エリク・エリクソンの「アイデンティティの確立 vs. 役割の混乱」について詳述

    1. 概要:エリクソンの発達課題とは?

    エリク・H・エリクソン(Erik H. Erikson, 1902–1994)は、**人間の一生を8つの発達段階(心理社会的発達理論)**に分け、それぞれの段階に特有の「発達課題(心理社会的危機)」があるとしました。

    各段階には、個人が乗り越えるべき課題があり、それをうまく解決するとポジティブな成長につながりますが、解決できないとネガティブな影響を残す可能性があります。

    「アイデンティティの確立 vs. 役割の混乱」(Identity vs. Role Confusion)は、この8段階のうち**第5段階(思春期・青年期:12歳〜18歳ごろ)**に該当する発達課題です。


    2. アイデンティティの確立 vs. 役割の混乱とは?

    アイデンティティ(自己同一性)とは?

    アイデンティティとは、**「自分は何者か」**を明確にし、自分の価値観や人生の方向性を確立することです。

    具体的には、以下のような側面が含まれます:

    • 価値観の確立:「自分は何を大切にするのか」
    • 職業の選択:「どんな仕事をしたいのか」
    • 人間関係のスタイル:「どういう人と関わるか」
    • 人生の目的:「どんな人生を送りたいのか」
    • 性別・文化的アイデンティティ:「自分の性別や文化をどう捉えるか」

    思春期・青年期には、家庭・学校・友人・社会など、さまざまな環境の影響を受けながら、自分がどのような人間であり、どう生きていくのかを模索する時期です。


    役割の混乱(Role Confusion)とは?

    この時期にアイデンティティの確立がうまくいかないと、「役割の混乱(アイデンティティの混乱)」が生じます。

    役割の混乱とは、

    • 「自分が何者かわからない」
    • 「どんな価値観を持つべきかわからない」
    • 「何をしたいのかわからない」
    • 「周囲の期待に流され、他人に合わせてばかりいる」
    • 「複数のアイデンティティを試すが、どれもしっくりこない」
    • 「社会的役割を受け入れることに抵抗がある」

    といった状態を指します。

    役割の混乱が続くと、
    無気力(アパシー):「何をしても意味がない」
    過度な同調:「自分を持てず、他人の意見に流される」
    反社会的行動:「規範に逆らい、自分を確立しようとする」
    社会的孤立:「どこにも属せず、人間関係を避ける」
    などの問題が生じることがあります。


    3. アイデンティティ確立のプロセス(マージャのアイデンティティ・ステータス理論)

    心理学者ジェームズ・E・マージャ(James E. Marcia, 1966)は、エリクソンの理論を発展させ、アイデンティティの確立には4つのステータスがあると提唱しました。

    ステータス 説明
    ①アイデンティティ達成(Achievement) 自分の価値観や目標を見つけ、確立している 「私はこの仕事が好きで、これを一生の仕事にしようと思う。」
    ②モラトリアム(Moratorium) まだ迷いながら試行錯誤している段階 「いろいろ試してみてるけど、何が自分に合うのか探してるところ。」
    ③早期完了(Foreclosure) 深く考えずに親や社会の価値観をそのまま受け入れている 「親が医者だから、自分も医者になるつもり。でも本当にやりたいかは分からない。」
    ④アイデンティティ拡散(Diffusion) 何も決めず、流されている状態 「何がしたいのか分からないし、とりあえず今を楽しめばいいかな。」

    エリクソンの「アイデンティティの確立」は、このうち①の状態に至ることを意味し、役割の混乱は④の状態に近いといえます。


    4. 現代社会におけるアイデンティティ確立の課題

    現代は、アイデンティティ確立がより困難になっていると指摘されています。

    1. 選択肢の増加と決断の難しさ

      • 昔は「家業を継ぐ」「地元で働く」などの選択肢が限られていたが、今は無数の選択肢がありすぎて決められない決定麻痺
    2. SNSによる比較と自己喪失

      • SNSで他人の成功ばかりが目に入り、「自分は何者にもなれていない」と感じやすい(アイデンティティ・クライシス)。
    3. 社会の期待と個人の葛藤

      • 「安定した職業に就け」「個性を大事にしろ」と相反するメッセージを受けることで混乱が生じる。

    5. アイデンティティを確立するためには?

    1. 多様な経験をする(モラトリアムを活かす)
     - 旅行、ボランティア、インターン、異なる分野の勉強などを通じて、自分が「しっくりくるもの」を見つける。

    2. 自分の価値観を整理する
     - 他人の期待ではなく、自分が「本当に大切にしたいもの」を明確にする(例:「お金より自由が大事」など)。

    3. 他者との対話を通じて自己を見つめる
     - 信頼できる友人やメンターと話しながら、自分の考えを深める。

    4. 一度決めても変更を恐れない
     - アイデンティティは固定されたものではなく、一生かけて変化するものと理解する。


    6. まとめ

    • アイデンティティの確立 vs. 役割の混乱は、青年期の主要な発達課題であり、「自分は何者か?」を探求するプロセス。
    • アイデンティティが確立しないと、「役割の混乱」に陥り、無気力や社会的孤立が生じる可能性がある。
    • 現代では選択肢の多さやSNSの影響で、アイデンティティの確立が難しくなっている。
    • 多様な経験や価値観の整理を通じて、自己を確立することが重要。


    【自己理解】成長マインドセット・自己評価が冷静(内発的動機)・心理的距離の確保

    当方の日記の解析

     1. 自己認識とアイデンティティの確立

    この文章では、「私は絵が上手な人」という自己認識がしっかり確立されており、スケートやクライミングに対しても「努力すればできる」という信念があることが読み取れます。これは**「成長マインドセット(Growth Mindset)」**(Dweck, 2006)に近い考え方で、才能よりも努力や経験を重視する傾向が見られます。

    しかし、「習った」と一括りにされることへの違和感からは、自己の努力や試行錯誤による成果を正しく評価されたいという欲求が伺えます。これは**自己決定理論(Deci & Ryan, 1985)**における「有能感(competence)」の欲求と関連しており、人は自らの能力や努力を正当に認められることで満足感を得る傾向にあります。


    2. 過剰な称賛や特別視への距離感

    「上位10%程度の評価を受けても、特別なこととは思わないし、極端に喜ぶこともありません。」
    この部分には、自己評価と外部評価のギャップを適切に管理する姿勢が見られます。自己評価が冷静であるため、周囲の期待や称賛に過剰に依存しない安定した自己概念が確立されていると考えられます。これは、「内発的動機づけ」(Deci & Ryan, 1985)が強く、外発的な評価(称賛や承認)に振り回されにくいタイプの人に見られる特徴です。

    しかし、「これが私の才能だ!」と確信して、それに人生をかけようとは思わない」という部分には、「自己の能力は認めるが、それをアイデンティティの中心には置かない」というスタンスが見えます。これは、**「アイデンティティの多様性」**を重視する傾向があり、特定の分野に過度に執着しないことで、心理的な柔軟性を維持していると考えられます。


    3. 周囲の期待と自己の在り方への洞察

    「山で亡くなった人たちが、周囲の期待と本当の自分との間で苦しんでいたのではないか?」という考察は、**「自己と社会的役割のギャップによる葛藤」**を意識していることを示しています。

    これは、心理学者Erik Eriksonの**「アイデンティティの確立 vs. 役割の混乱」**(Identity vs. Role Confusion)という発達課題とも関係があり、人は周囲の期待に応えることで自分を社会に適応させようとしますが、それが行き過ぎると「本当の自分」との間にズレが生じ、葛藤が生まれます。

    この文章の筆者は、他者の期待と自分の能力を冷静に切り分ける視点を持っており、「期待に応えようとしすぎることの危険性」に気づいています。これは、自分がそうした罠に陥らないようにするための無意識的な防衛反応(心理的距離の確保)とも考えられます。


    総括

    1. 自己決定感と有能感の重要性

      • 自分の努力や工夫を正当に評価されたいという願望があり、「習った」と一括りにされることには違和感を持つ。
      • 外部評価に依存せず、自分の成長や成果を大切にするタイプ。
    2. 称賛や期待に対する適度な距離感

      • 自分の能力を過信せず、また、過剰に評価されることにも冷静。
      • 「特別な存在になる」ことを望まず、バランスの取れた自己概念を持つ。
    3. 社会的期待と自己の本質への洞察

      • 期待に応えることで自己を見失うリスクを認識し、周囲のプレッシャーに過剰に適応しない姿勢を持つ。
      • 他者の過ちから学び、自己を守るための心理的距離を取ることができる。

    この文章からは、安定した自己概念を持ちつつも、社会的期待と自分の本質とのバランスを考え続ける知的な姿勢が読み取れます。