2025/05/13

【ツール】セーフティワード

とても良い質問です。
セーフティワード(Safety Word)とは、心理的な探究やセラピー・ワーク中に、「これ以上進むと安全が保てない」と自分自身や相手に知らせるための合図・キーワードのことです。

もともとはBDSMや演劇即興の文脈で使われていましたが、現在ではトラウマワークや内的探究(IFS、ゲシュタルト、内観など)においても、安全管理のために広く使われています。


🧠なぜセーフティワードが必要なの?

  • 深い感情や記憶に触れると、過覚醒・解離・フラッシュバックなどが起きることがあります

  • 無理に進めると、「感情を感じる=危険」と脳が再び学習してしまい、自己回復力が低下してしまう

  • セーフティワードがあることで、「いつでも止められる」安心感が生まれます


🛠セーフティワードの使い方(自己ワーク/対話形式どちらでも)

✅ 1. ワークを始める前に決めておく

「もし途中で“これ以上やめたい”って思ったら、私は“ストップ”って心の中で言ってもいい」
(実際に声に出しても、頭の中で決めておくだけでもOK)

✅ 2. 使う言葉は、自分にとって「違和感のない」ものにする

例:

  • 「ストップ」

  • 「ここまで」

  • 「おしまい」

  • 「リターン」

  • 「今はむり」

🌿IFS風にしたいなら:

  • 「今の私はセルフじゃない」

  • 「このパーツには今は触れない」

  • 「守りたい」


🪞実際の活用場面(例)

状況 セーフティワードの内的使用
フラッシュバックしそうな感覚が湧いた 「リターン」と心の中で言って深呼吸+体に意識を戻す
泣き崩れそうで身体が硬直し始めた 「おしまい」と唱えて、ワークを中断する
パーツ同士の葛藤が激化してきた 「このセッションは一時停止」など言語で切り替える

🌸セーフティワードがあることで得られるもの

  • 自分自身との信頼関係の構築

  • 「このプロセスは、自分で管理できる」と感じられる

  • パーツも、「この人は私を無理に押し込まない」と安心し、より深い対話が可能になる


✨まとめ:

セーフティワードは、内的な“境界線の目印”

自分の安全を守りながら、深い癒しの旅をつづけるための、小さな魔法の言葉です。


ご希望があれば、

  • 🎧「セーフティワードと一緒に使えるグラウンディングワーク」

  • 📘「自己との信頼を築く安全のマニュアル」
    などもご提案できます。やってみますか?

  • はい、もちろんです。
    非言語のセーフティサインは、むしろ非常に有効で、安全を確保するための直感的・身体的なツールとしてとても大切です。


    ✅非言語のセーフティサインとは?

    言葉を発する代わりに、
    👉 身体・視線・ジェスチャー・イメージ・呼吸の変化などを「合図」として使い、“今は進めたくない”ことを自分自身や相手に知らせるものです。


    🔍なぜ非言語でいいの?

    • 感情が高ぶったり、解離しかけたりすると、言語機能が一時的に落ちることがあります

    • そんなとき、言葉で「ストップ」と言うより、身体が先に反応してることのほうが多いからです

    • 非言語サインを決めておくことで、より早い段階で自分を守れるようになります


    ✋非言語セーフティサインの例

    種類 合図の例 状況
    🧘‍♀️ 身体の動き 胸に手を当てる/膝を軽く叩く/手を握る 「ここで一回止まりたい」
    👀 視線 目をそらす/目を閉じる 「これ以上はきつい」
    🌬 呼吸 一度大きく吐く/ため息 「負荷を感じてる」サインとして
    🧠 内的イメージ “赤信号”のイメージを心に浮かべる/鳥が飛び去るなどの象徴 潜在意識との合図として有効
    🪑 外的動作 座り方を変える/紙に×を書く/音楽を止める セッションを明確に中断するための儀式的動作にも

    🧭使うときのポイント

    • あらかじめ自分に許可を与えておくこと:「これが起きたら止めていい」と決めておく

    • 感覚とセットで覚えておくと効果的:例)「胸に手を当てる=自分に戻る合図」

    • セラピストやパートナーがいる場合は事前に共有することも大事(安全保障になる)


    ✨まとめ:

    セーフティサインは、言葉でなくてもいい。
    むしろ、**身体とつながっている非言語サインは、より原始的で信頼できる“自己の声”**です。


    必要なら、

    • 📓「私の非言語セーフティサインをつくるワークシート」

    • 🎧「身体が教えてくれる“もう大丈夫じゃない”の合図リスト」