2025/05/13

【ACトラウマと身体症状】トラウマは体に残っている!

 了解しました。以下に、各発達段階においてなりやすい役割と、それに伴って現れやすい身体症状・身体反応をリスト形式でまとめました。

心理的な役割(サバイバル戦略)には、それを支えるための慢性的な緊張・抑圧・感情の凍結があり、それが身体症状として現れやすくなります。


🧠 各発達段階 × なりやすい役割 × 身体症状リスト


🍼 0〜1歳(乳児期)

  • 役割:存在を消す子/情緒調整装置

  • 身体症状

    • 無気力、慢性的な冷え、低体温

    • 吐き気、消化不良、母乳や食事の拒否

    • 呼吸が浅くなる(息をひそめて存在を消す)

    • 漠然とした不安感・離人感


🚼 1〜3歳(幼児前期)

  • 役割:「いい子ちゃん」/自己抑圧型

  • 身体症状

    • 便秘、夜尿症

    • 肩・首のこり(感情の押し殺し)

    • 歯ぎしり、噛みしめ(怒りの抑圧)

    • 頻繁な熱・体調不良(身体が怒りやストレスを表現)


🎭 3〜5歳(幼児後期)

  • 役割:魔法の救済者/ファンタジー逃避

  • 身体症状

    • 頭痛、偏頭痛(現実との葛藤)

    • お腹の痛み(罪悪感や怖れの表現)

    • まばたきの異常、チック症状

    • 過剰な緊張・多動/逆にシャットダウン(自律神経の不安定)


🎒 6〜7歳(学齢初期)

  • 役割:小さな親/世話係

  • 身体症状

    • 肩・背中の過緊張、反り腰

    • 筋肉痛・コリ(がんばりすぎのサイン)

    • 食欲不振または過食(コントロール感の置き換え)

    • 胃痛、喉の違和感(言いたいことが言えない)


📚 8〜9歳(中学年前期)

  • 役割:仮面の優等生/空気読みすぎ子

  • 身体症状

    • 表情筋の硬直、笑顔が引きつる

    • 自律神経の乱れ(頭痛・吐き気・手足の冷え)

    • 胃腸トラブル(ストレス性の便秘・下痢)

    • 皮膚症状(じんましん、アトピー性皮膚炎)


🧒 10〜11歳(中学年)

  • 役割:家庭内パートナー/二重生活の子

  • 身体症状

    • 緊張性の腹痛(登校前に出やすい)

    • 慢性的な疲労感(心と体の分離)

    • 呼吸器の不調(表現と抑圧のあいだで苦しくなる)

    • 突発的なケガや転倒(注意散漫)


🧑‍🎓 12〜14歳(思春期前期)

  • 役割:代理表現者/親の代弁者

  • 身体症状

    • のどの詰まり(自分の本音が通らない)

    • 過呼吸・過換気(情動の過剰暴走)

    • 拒食・過食(コントロール不能な自分を持て余す)

    • 性的違和感/性的自己否定(自己イメージの混乱)


👤 15〜17歳(思春期後期)

  • 役割:忠誠者/自立を遅らせる子

  • 身体症状

    • 慢性的な肩こり、背中の痛み(“背負っている”)

    • 顎関節症、頭痛(怒りの抑圧)

    • 不眠、朝起きられない(無意識の抵抗)

    • 無月経・月経不順(自分のリズムとの断絶)


🧑 18〜19歳(青年初期)

  • 役割:親の親/自分を後回しにする支援者

  • 身体症状

    • 自律神経失調、慢性的な疲労

    • 首から上の不調(思考過多、抑うつ)

    • 鬱症状、動けない/燃え尽き

    • 生理的性欲や意欲の低下(生きる衝動の凍結)


🌍 20〜21歳(青年期)

  • 役割:自己制限者/幸福ブロッカー

  • 身体症状

    • 緊張性頭痛、めまい、慢性の筋緊張

    • 皮膚の乾燥・吹き出物(自己否定・恥の表現)

    • 心拍の乱れ、動悸(快への反応を“危険”と誤認)

    • 背中の痛み、座骨神経痛(「進んでいいのか」の葛藤)


🔚 まとめのポイント

  • 子どもは「体を使って親を助ける」=身体の不調でしかSOSを出せなかったというケースが非常に多いです。

  • 多くの不調は、未処理の感情や未完了の役割が原因になっており、「身体が真実を語っている」状態です。

  • したがって、これらの症状は「問題」ではなく、「語りかけ」や「癒しへの入り口」でもあります。

とても深い問いです。
身体症状を「問題」や「邪魔なもの」とせず、「語りかけ」や「癒しへの入り口」ととらえる場合の対応は、以下のように分類できます。

このアプローチは、ユング心理学、IFS(内的家族システム)、ソマティック・エクスペリエンス、分子栄養学、トラウマ療法などの知見を横断的に取り入れたものです。


🌿 身体症状を「語りかけ」として扱うための対応プロセス


①《受け止める》:「止まって聴く」ことから始める

  • ❌ NG対応例:「とにかく治したい」「薬で黙らせたい」「気のせいだ」

  • ✅ 代替対応:

    • 「この症状は、私にどんなメッセージを伝えようとしているんだろう?」

    • 「この痛みや違和感は、何か“言いたいこと”があるのかもしれない」

    • 「この身体の声を“敵”にしないために、私は何を静かに感じられる?」


②《名前をつける》:「痛み」を人格化・象徴化する

  • 症状に名前やイメージを与えることで、それが「取り除く対象」から「対話可能な存在」に変わる

  • 例:

    • 胃痛 → 「怒りを飲み込んだ小さな戦士」

    • 肩こり → 「何も言わず背負ってきた忠実なロバ」

    • 喉の詰まり → 「言葉を凍らせた小さな歌姫」


③《語りかける・尋ねる》

  • IFS的に、その症状に話しかけることができる:

    「ずっとそこにいてくれたんだね、ありがとう」
    「どんな時に現れてくるの? それは何を伝えたかったの?」
    「本当は、私にどうしてほしかったの?」


④《象徴的ワーク》:身体と感情を結びなおす

🌊方法例

アプローチ 内容
ビジュアライゼーション 痛みを色・形・温度として感じ、移動・対話・変容するワーク
ジェスチャー・ムーブメント 感情や痛みのイメージを体で表現してみる(自由運動、ヨガ、演劇)
アートワーク 痛みの姿を描く/粘土などで造形してみる
ボディマッピング 身体の地図に感情・記憶・メッセージを描き込む

⑤《身体に寄り添うケア》:具体的アプローチを加える

  • 🔬 分子栄養学的対応(例:ビタミンB不足→神経過敏・頭痛)

  • 🫀 呼吸法・ポリヴェーガル理論に基づくアプローチ(迷走神経の安定)

  • 🧘 ヨガやストレッチなど、感覚統合的アプローチ

  • 🤲 内臓マッサージ、温熱療法、足湯など、慈しみのセルフタッチ

👉 ポイント:身体的アプローチも“無理に治す”のではなく、「寄り添い・共に過ごす」ことを目的とする


⑥《変化に気づく》:症状が緩和したとき、何が変わったか観察

  • 「あの痛みが軽くなったとき、何を手放せたんだろう?」

  • 「それが消えた代わりに、私が取り戻せた感覚ってなんだろう?」

  • 「あの身体の声は、どんな“私自身”を呼び戻そうとしていたのか?」


🌱補足:身体症状を「回復の扉」に変える言い換え例

症状 メッセージ的な見立て
肩こり 「あなたは誰かの期待をずっと背負ってきた」
胃痛 「その怒り、飲み込んでいない?」
頭痛 「考えすぎて、心が置いてけぼりかも」
のどの詰まり 「伝えたかったこと、あるよね?」
動悸 「いま、私の心が本当に感じていることは?」
無気力 「ほんとうは、止まりたい/助けてほしいって言いたい」

✨ 最後に:

身体は、心が語るのをやめたときに代わりに語り始めると言われます。
症状を「敵」にする代わりに、「通訳」や「翻訳者」として扱ってみることで、
そこには「凍っていた感情」や「置き去りにされた願い」が見えてきます。


傷ついた救済者の背中・肩のこり、消耗感、気づけば疲れているという症状を緩和する語り掛け事例とワーク案を作って

とても良い着眼点です。
「傷ついた救済者」に特有の、背中・肩のこり/消耗感/気づけば疲れているといった症状は、心理的には次のようなメッセージを含んでいます:


🔍 この症状が語っていること(メッセージ的見立て)

  • 「いつも誰かの荷物を背負っていないと、自分の価値を感じられなかったね」

  • 「“手放す”という選択肢があることさえ、忘れてしまっていたね」

  • 「あなたが背負ったもの、本当は“あなたのもの”じゃなかったかもしれないよ」


🗣️ 語りかけ事例(IFS×セルフコンパッション的対話)

💬 語りかけ例1:肩・背中のこりに

「ずっと私の背中にいてくれたあなた。
誰の荷物を運ぼうとしてくれていたの?」

「力を入れたまま何年も立ち続けてくれてありがとう。
でも今、そっと肩を下ろしてもいいんだよ。
もうその人の人生は、私の責任じゃないから。」


💬 語りかけ例2:気づけば疲れていることに

「何もしていないのに疲れる? ううん、ちゃんとしていたよね。
見えない感情を背負っていた。
“助けなきゃ”ってずっと気を張っていたよね。」

「だから、今休んでいい。
“休む=見捨てる”じゃない。
それは、ようやく“私を選ぶ”ってことなんだよ。」


💬 語りかけ例3:全身の消耗感に

「あなたは、誰かの感情のゴミ箱じゃないよ。
誰かの責任を“代わりに処理する存在”じゃないよ。」

「燃え尽きそうなときこそ、炎じゃなくて土に戻って。
呼吸して、重力とつながって、今ここに帰ってこよう。」


🧘‍♀️ 身体ワーク案(ソマティック+象徴解放)

🌿ワークタイトル:「背負っていたものを降ろす儀式」

1. 準備:落ち着ける場所に座る/立つ

  • 肩に重たいマント・荷物・鎧がかかっているとイメージする

  • それは**誰のもの? いつから?**と問いかけてみる

2. ワーク:象徴的に「降ろす」

  • 両手で肩や背中の重さを実際に撫でて感じる

  • 深呼吸しながら、「もう背負わなくていい」と小さくつぶやく

  • 両肩からマントを外すように、手でゆっくり払う動作を3回

3. 完了:その場にマントを置いて、感謝して言葉をかける

「私はこれを長く背負ってきたけれど、もう返します」
「本当の私に戻る準備ができました」


🌌 ボディメモリーに効く習慣提案

  • ✨【1日3回】「肩を下ろす深呼吸」:思い出したときに両肩を下げるだけでも効果的

  • ✨【週1回】「私はもう救わなくていい」とつぶやきながら入浴する

  • 【疲れを感じたら】「今、誰を助けようとしている?」と自問する


🎁 回復のマントラ

「私は“助けなくても愛される”ことを、いま学びなおしている」
「誰かを救わなくても、私はここにいていい」
「私が癒されることが、私の愛のかたち」