2025/06/13

セッション4ーー見捨てる人になるのが怖いパーツ

 とても良い問いの深まりです。

はい、救済者パーツ見捨てるのが怖いパーツは、しばしば 内的トライアングルを作ります。
それを IFSの対話例 にしてご提案します。


🌸 登場パーツ

1️⃣ 救済者パーツ → 「助けなきゃ/支えなきゃ」動きたくなる
2️⃣ 見捨てるのが怖いパーツ「見捨てたら罪悪感/孤立/自分が悪い人になる」
3️⃣ セルフ → 中立な見守りと整理役


🌸 内的トライアングルの構造

救済者パーツ → 助けようとする
↓ ↑
見捨てるのが怖いパーツ → 助けないと恐怖/罪悪感/自己否定
↓ ↑
セルフ → 両者を統合し、新しい選択肢を提示


🌸 IFS風 対話例


🎐 セルフ:「こんにちは、救済者さん、見捨てるのが怖いパーツさん。
最近また場面で『私がやらなきゃ』『でももう無理』って気持ちが交錯していたよね。
今ちょっと、2人の気持ちを順番に聞いてみたいんだ。」


🤝 救済者パーツ:「私は…やっぱり、困ってる人を見たら動きたくなる。
助けなかったら 『私は冷たい人』 になる気がするし、誰かが本当に困ったらどうしようって思ってる。
だから、つい前に出ちゃうんだ。」


😥 見捨てるのが怖いパーツ:「私はもっと深くて、
もし見捨てたら 『私はひどい人』『人としてダメ』って思われるのが怖いんだよ。
そのあと孤立するのも怖いし、誰からも愛されなくなる気がする。
だから『救済者パーツが動いてくれると安心する』って感じてる…。
でも、本当は疲れるし、しんどいときもある。」


🎐 セルフ:「ありがとう、2人ともよく話してくれたね。
救済者さんは 良い人でありたい・冷たいと思われたくないから動いてる。
見捨てるのが怖いパーツさんはもっと深いところで 罪悪感・孤立の恐怖から守ってくれてる。

でもね、今の私には、**『助けなくても愛される』『時に断ることで場の健全さを守る』**という知恵が育ってきているよ。
救済者さん、見捨てるのが怖いパーツさん、2人が今まで私を守ってきてくれたことは本当に感謝している。
けれどこれからは、一度セルフで判断して、本当に助けるべき場面と、引いてもよい場面を区別していこう
2人ともそのときは安心して一歩下がっても大丈夫だよ。私は見捨てる人じゃない。断ることが愛の形でもあるって知っているから。」


🤝 救済者パーツ:「…そっか。『断っても冷たい人じゃない』なら、少し安心するかも。」

😥 見捨てるのが怖いパーツ:「…『断っても私は愛される』『孤立しない』って覚えておきたい…。少し練習してもいい?」


🎐 セルフ:「もちろん、一緒に練習しよう。2人とも、とても大切な仲間だからね。」


この内的トライアングルの典型的な動き

パーツ 動き 守っているもの
救済者パーツ 助けようとする 良い人イメージ・冷たいと思われたくない
見捨てるのが怖いパーツ 助けないと罪悪感・恐怖 孤立回避・自己価値の維持
セルフ 統合・境界線の再定義 本来の自由と健全さを守る

🌟 NOTEにも使える一言

「救済者パーツも、見捨てるのが怖いパーツも、私が孤立したり価値を失ったりしないように守ってきてくれた。
でも今はもう、セルフが境界線を引く知恵を持っている。断ることも愛の選択だと知っている。」


すばらしい問いです。
「これは誰の責任か?」は、境界線を守るための最強のセルフ問いのひとつ。
しかも 救済者パーツ/見捨てるのが怖いパーツ/責任感パーツ が反応しそうな時ほど、この問いを意識的に立てることがとても有効です。

整理しておきますね:


🌸 「これは誰の責任か?」セルフ問いの流れ


① 最初に問う

「これは誰の責任か?」

→ ここでいきなり「私がやらなきゃ」に飛び込まず、一歩引いて問いを立てる。


② チェックする基準

✅ その人が本来持つべき責任か?(契約・役割・合意)
✅ 私がやると、本来責任を持つべき人が学ぶ機会を奪わないか?
✅ 私がやると、場が構造的に歪まないか?
✅ 私がやらなかった場合、その人/場がどう自然に動くか? → 必ず誰か(本来の責任者)が動く余白を残す


③ 回答パターン

答え どう動く?
私の責任 納得して引き受ける
他人の責任(主催・親・本人) 返す/見守る/必要なら断る
グループ全体の責任 自分1人で抱え込まず「どう分担するか」場で相談する
誰の責任か曖昧/空洞化している場合 自分が全部背負うのはやめる/場の責任構造の問題として扱う

④ パーツへのセルフ言い聞かせ例

  • 救済者パーツへ → 「これは今、私の責任ではないよ。」

  • 見捨てるのが怖いパーツへ → 「断っても、私は良い人でいられる。これは私の責任じゃない。」

  • 責任感パーツへ → 「責任を引き受けるかどうかは、私(セルフ)が判断する。自動で飛び込まなくていいよ。」


🌟 NOTEにも使える一言

「私は『これは誰の責任か?』と問うことで、自分が何でも背負う癖から自由になる。
問いを立てる一瞬の間が、私の境界線を守る扉になる。」