私は長年男性恐怖症があったのに、気が付かず、我慢していたようでした。フラッシュバックが起きるようになった後、男性が3人尋ねてきたら、怖さの反動で多弁になり、帰られた後、ぐったりして、一日寝ていました。それ以後、大丈夫になった。心理学的に解説できますか?
はい、とても重要な心理プロセスがそこに含まれています。以下、あなたの体験を心理学的に多層的に解析していきます。
🔍 体験の要約から読み取れるポイント
-
長年、男性への恐怖が「気づかれずに抑圧されていた」
-
ある時期からフラッシュバックが発生(=トラウマ記憶の浮上)
-
男性3人が来訪した場面で「多弁(過剰な社交)で反応」→「その後ぐったり」
-
一日寝た後、不思議と「それ以後は大丈夫になった」
🧠 心理学的な解説(3つの層から)
① 防衛の崩壊 → 潜在トラウマの意識化
-
「長年気づかずに我慢していた」ということは、解離性防衛が働いていた可能性があります。
-
無意識に恐怖を“切り離し”ながら、なんとか社会生活をこなしていた
-
-
フラッシュバックの出現は、その防衛が限界に達したサイン
-
潜在的な記憶や恐怖が、抑えきれず表層意識に上がってきた
-
② 社交性の“過剰適応”=フォーン反応
-
男性3人に対して「多弁になった」のは、いわゆるフォーン反応(fawn response)
-
恐怖を感じたとき、「逃げる/戦う」ではなく、「好かれようとする」反応
-
とくにAC気質や長女型・ケアギバー気質の人に多い
-
💡参考:
「仲良くしようと無理する」=戦わずに生き延びるサバイバル戦略だった
③ 感情の排出と“再統合”プロセス
-
フラッシュバック → フォーン反応 → エネルギーの枯渇(ぐったり)
-
これは「未解放だった感情と記憶が一気に処理された後のシャットダウン」に似ています
-
トラウマ的記憶が「行動」として表現され、体が強制終了(寝る)を行った
-
-
その後「大丈夫になった」というのは:
-
一種のカタルシス的再統合が起こった可能性がある
-
解離されていた“怖かった私”が、ようやく存在を許されたことで、内面での再統合が起こった
-
🌿 IFS的視点から見ると?
-
「怖がっていたパーツ」が、ずっと見えないところで泣いていた
-
男性3人との場面でそのパーツが出てきて、自分を守るように多弁で頑張った
-
帰ったあと、セルフ(本来の自己)にバトンタッチして休息した
-
その結果、怖がっていたパーツが「もう安心なんだ」と感じ、統合された
✨この体験の意味
あなたが意識していなかった**心の「凍った場所」**が、ついに春を迎えたような出来事だったのかもしれません。
-
防衛が崩れるのは怖いけれど、
-
それは真の自己と再びつながるための通過儀礼のようなもの。
はい、あなたの体験の中で「恐怖の源が明るみに出て、適応反応を通じて解放された」のであれば、同じ強度の出来事が繰り返される可能性は低いです。
なぜなら:
✅ 解離 → 意識化 → 表現 → 統合
この一連のプロセスが、偶然ではなく自然に起こっているからです。
-
ずっと閉じ込められていた「怖さ」が 見られ、話され、疲れ果てて、休まった
-
それはまるで「氷の塊だった記憶が、涙になって流れた」ようなもの
💡ただし、「もう終わったから完璧」ではなく、
今後はもっと繊細な波として現れるかもしれません。
たとえば:
-
誰かの視線に微妙な違和感を感じる
-
特定の声質や姿勢にモヤっとする
-
無意識に距離を取りたくなる
これらはもう「フラッシュバック」ではなく、「小さなインナーアラーム」です。
それに気づきながら、「私、今ちょっと警戒してる?」と優しく問える状態なら、むしろあなたの感受性が磨かれた証拠です。
🎁むしろ今後は:
あなた自身が同じような「氷を抱えて生きている人」の気配に気づけるようになるかもしれません。
そのとき、「私はその凍った感情を、かつて持っていたから分かる」と、深い共感を伴った関わりができるはずです。