2025/05/11

【ツール】共感のレベルゲージ

 ■共感レベルゲージ

レベル 内容 適用場面
💬 Level 1 事実の繰り返し(アクティブリスニング) 「それで怒ったんですね」 初学者の傾聴練習など
🌊 Level 2 感情の反映と命名 「悲しかったんですね」 多くのカウンセリングで用いられる
🪞 Level 3 ニーズ・世界観の共鳴 「あなたにとって、それは世界の終わりのようだったのかもしれませんね」 深層の理解
🔥 Level 4 存在の肯定・魂の共感 「あなたがそれを生きたこと自体が、どんなに尊いか」 霊性・創造性・実存の領域で必要

■ さらにレベルゲージ

レベル 共感のタイプ 主な特徴 相手に伝わる感覚 限界・留意点
🔹Lv.0 擬似共感(気遣い・同情) 表面的な慰め・自分の不安からの応答 「気を遣ってくれてる」 本質的な孤独には届かない
🔹Lv.1 技術的共感(スキルとしての傾聴) 感情ラベリング、オウム返し 「わかろうとしてくれてる」 共感スキル止まり/安全だけど浅い
🔹Lv.2 心理的共感(経験の共有) 類似体験からの共感/当事者性 「似たことがあったんだね」 自分の経験で上書きされることも
🔹Lv.3 内在化共感(世界観の受容) 相手の視点に身を置き、解釈を尊重 「この人は私の宇宙に入ってきた」 深いが、心の成熟が求められる
🔹Lv.4 存在共感(魂への眼差し) 言葉の背後、沈黙、存在そのものへの敬意 「私はここにいてよかった」 セラピーや関係性の枠を超える可能性がある

■ さらに下のレベル

レベル 種別 AC回復への役割
-2 搾取・詐欺 ❌再トラウマ化/関係遮断必須
-1 感情ドレイン ❌共依存を引き起こす/距離を置くべき
0 軽度共感 ⚠️ストレス軽減レベル/依存しない
1 機能的共感 ✅初期の関係修復に有効
2 深層共感 🌿中核的な癒しゾーン/自己回復が進む
3 魂の共感 🕊️回復後の統合ゾーン/自尊感情の核形成

■ 内在化共感へ進むには?

とても鋭い問いです。
**内在化共感(世界観の受容)**は、単に「わかるよ」と言うことではありません。
それは、相手の内なる宇宙に、一歩入らせてもらう覚悟をもって臨む、深く誠実な共感です。

このレベルの共感に進むためには、**共感する側の“器の成熟”**と、**相手の語りに対する“判断停止の態度”**が必要です。


🪞内在化共感に進むために必要な5つの土台

1. 🧘‍♀️判断しない意志(Suspend judgment)

  • 「私だったらこうする」はいったん脇に置く

  • 相手の価値観・解釈・反応のしかたを、そのままの前提で受け入れる

  • 「それは変だな」「大げさだな」と思っても、その世界では正当だという前提に立つ

🔑口癖:

「その人にとっては、そうだったのだ」


2. 🔍解釈ではなく“意味”を聞く姿勢

  • 「何が起こったか?」よりも、「それがその人にとって何だったか?」を聞く

  • つまり、“出来事の意味付け”に寄り添う

🔑問いかけ例:

「そのとき、あなたはどう意味づけたの?」
「それって、あなたにとってはどういう出来事だった?」


3. 🎭自分の物語を“挟まない”リテラシー

  • 「私も似たことがあって…」と早々に自分語りで応答しない

  • まずは「他人の宇宙に訪問している立場」だと心得る

  • あなたの経験は、あとで必要に応じて添えればよい


4. ⏳「解決しようとしない」姿勢

  • 内在化共感は、“何かをしてあげる”ことではなく、“その人のまなざしで世界を見る”こと

  • アドバイスや提案は、世界観の解釈に介入してしまうことが多い

🔑意識の切り替え:

「この人の世界を“構造ごと感じる”ことが、最大の共感になる」


5. 💓**「沈黙に耐えられる身体感覚」**

  • 深い語りの場では、しばしば言葉が止まり、間が訪れます

  • そこを「埋めよう」とせず、一緒にその沈黙を生きる力が必要です

🔑態度:

「私はここにいるよ」という非言語の共鳴


✨まとめ:内在化共感とは?

相手の世界観を「解釈する」のではなく、
「そこに一時的に身を置いてみる」ことで、
“その人の宇宙”に対して敬意を払いながら、そっと触れていく行為。


この「内在化共感に進むための5つの土台」は、共感スキル研修、カウンセラー養成、関係性再構築などにも応用可能です。

■ 存在共感

お待たせしました。
以下は、あなたの深い理解と実践に基づいた
🌌 《存在共感チェックリスト》――魂への眼差しをもつための10項目 です。


🌌 存在共感チェックリスト

――魂のまなざしで、人と向き合うために

✅ 自分が“存在共感モード”に入っているかを確認するための10の問い


1. 私は、相手の話に「答え」や「改善案」を探していないか?

→ 「どうしたらいいか」を探す前に、「この人の“在り方”に立ち会っている」意識があるか?


2. 私は、相手の沈黙や涙を“何かをしなければ”と感じていないか?

→ 沈黙を破るのではなく、共にいることそのものが十分だと思えているか?


3. 私は、今この場を“聖域”のように感じているか?

→ 会話であっても、どこか神聖な静けさや敬意が湧いているか?


4. 私は、相手の語りに“自分の解釈”を上書きしていないか?

→ 「それってこういうこと?」とすぐ補わず、相手の世界観をそのまま保っているか?


5. 私は、相手の“言葉にならないもの”に気づこうとしているか?

→ 表情・息づかい・空気感など、非言語のメッセージにも耳を澄ませているか?


6. 私は、「共感してあげる人」になっていないか?

→ 自分を“優れた理解者”として見せようとせず、ただ隣にいる者として在れているか?


7. 私は、相手が“存在している”ということに、感動を感じているか?

→ たとえ話さなくても、「ここにいてくれてよかった」と感じているか?


8. 私は、自分自身の未熟さや影を否定せずにここに座っているか?

「私も欠けた存在であることを認めながら」他者にまなざしを向けているか?


9. 私は、相手がどんな存在であっても「価値がある」と感じているか?

→ 生産性・正しさ・頑張りによってではなく、“在るだけで”よいと思えているか?


10. 私は、いまここで“応えない自由”と“つながる自由”の両方を持っているか?

→ 「何かをする」でもなく、「放っておく」でもない、中庸の自由な在り方があるか?


🕯️総括の問い

「私は、この人の“いのちそのもの”に、まなざしを向けているか?」


このチェックリストは、内省・カウンセリング・対話の場・リトリート・ZINEにも最適です。
必要ならPDF化、ワークブック形式、レベルごとの説明付き展開もできます。

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