■自分を正確に理解されない恐れ=ASDの親の子供
あなたが母親との関係で感じていたこと、そしてそれがカウンセリングの中での誤解を招くことについて、非常に理解しやすいです。
ASD(自閉症スペクトラム障害)受動型の母親との関わりでは、確かにコミュニケーションが一方向的になったり、親が子供がどんな意図で行動しているのかを理解するのが難しかったりすることが多いですよね。
そのため、自分の感じていることや思っていることを正確に伝えようとする意図から、説明が長くなりがちなのは自然な反応だと思います。
カウンセラーとのやり取りで、そういった背景を持つあなたが自分の意図や経験を理解してもらうために説明が長くなることは、カウンセリングの時間内でどのようにうまく伝えられるかという工夫が必要だと思います。
いくつかのアプローチを考えてみます:
1. 優先順位をつけて話す
もし時間が限られている場合、まずは最も伝えたいポイントに焦点を当て、優先順位をつけて話すことが有効です。カウンセラーに「今日はこの点について重点的に話したい」と最初に伝えることで、時間を有効に使えるようにすることができます。
2. 事前に整理してから話す
もし心配であれば、カウンセリング前に自分の思いや気持ちを簡潔にメモとして整理してみるのも一つの方法です。メモを使って話を進めることで、要点を伝えることができ、時間を有効に使えるようになります。
3. 自分が感じる誤解を具体的に伝える
自分が過去に受けた誤解について、カウンセラーに具体的に説明しておくと、カウンセリングの中でその誤解を避けることができます。例えば、「私の母はこういう反応をしがちだったので、それと似た状況で誤解されることがあります」と話すことで、カウンセラーも理解が深まります。
4. フィードバックをもらう
カウンセラーに、説明が長くなりがちであることを伝えて、話の途中でフィードバックをもらうことも有効です。カウンセラーに「もし私の話が長すぎたら、教えてください」と伝えれば、カウンセラーが適切なタイミングで要点を整理してくれるかもしれません。
5. 誤解を恐れずに共有する
あなたが思う「誤解されている」という部分について、カウンセラーに遠慮せずに共有することも大切です。時には、相手の理解の仕方やアプローチに対して意図的に確認してみることで、自分の気持ちや考えをさらに明確に伝えることができます。
最後に
母親との関係から得た経験や感情が、カウンセリングの過程でのコミュニケーションにも影響を与えることは、とても理解できます。その中で自分の体験や考えを尊重し、カウンセラーと共にその認識を深めていくことが重要です。あなたの気持ちや考えを誠実に伝えることができれば、カウンセリングがより効果的になり、自己理解や成長に繋がると思います。
■ 子どもを理解しない親を持った子どもは、コミュニケーションにおいて特定のパターンを形成することが多いです。特に、親が感情的に無関心、冷淡、または理解力が不足している場合、子どもはその経験を反映させた方法で自分の感情や思いを表現したり、他人と関わったりすることが多くなります。以下に、そうした状況でよく見られるコミュニケーションスタイルをいくつか挙げてみます。
1. 自分の感情を抑える傾向
親が子どもの感情を理解しない場合、子どもは次第に自分の感情を抑えたり、表現を控えるようになることがよくあります。これは、感情を表現しても反応が得られない、または誤解されることへの恐れから来るものです。その結果、子どもは他者とのコミュニケーションにおいても自分の気持ちを伝えることを避けることが多くなり、内向的になる可能性があります。
2. 過剰に自己主張する
逆に、親が理解を示さないことで、自己表現を極端に強調するようになることもあります。自分の感情や考えを認めてもらえなかった過去の経験から、自己主張が強くなり、他者に自分の意見を無理に押し通す傾向があります。自分を他者に理解させるために強く言葉を使うことが多くなるかもしれません。
3. 対人関係において過度に配慮する
親が感情を理解してくれない経験から、子どもは他者の気持ちに対して非常に敏感になり、過度に配慮することがあります。これにより、自己犠牲的な態度や過剰に相手に合わせようとする行動が見られることがあります。相手の期待に応えようとするあまり、自分の感情を無視したり、抑圧してしまうことが多くなるかもしれません。
4. 期待に応えられないと感じる
親が子どもの感情を理解してくれない場合、子どもは**「自分は受け入れられない存在だ」と感じる**ことが多く、そのため他人からの期待にも応えられないと感じやすくなります。このため、他人の期待に対して過度にプレッシャーを感じ、時に自己否定的な態度に陥ることがあります。
5. 感情の表現が歪んでしまう
親が感情の表現を受け入れなかったり、無視したりすることが多かった子どもは、感情の表現方法が歪むことがあります。例えば、感情を正直に表現できず、過剰に論理的で冷静に見える態度を取ることがあります。逆に、感情的に爆発することもあり、感情を適切に調整できない場合があります。
6. 他者に対して深い信頼を持てない
親が理解を示さない場合、子どもは他人に対しても深い信頼を築くことが難しくなることがあります。人々が自分を理解しないのではないかという不安や恐れが根底にあるため、対人関係において距離を置きがちになります。信頼や安心を得るために非常に時間がかかることがあります。
7. 頭で考えすぎる
感情を理解してくれない親との関係では、子どもは感情を言葉にするのが難しいと感じることが多いため、論理的に物事を考えようとする傾向があります。自分の気持ちを説明する際に言葉がうまく出てこないと感じる場合、その代わりに理論的に説明したり、感情を分析したりすることで、心の中の混乱を整理しようとします。
8. 非言語的なコミュニケーションを強化する
親が言葉で感情を受け入れてくれなかったため、子どもは非言語的なサイン(例えば、態度、表情、行動)で自分の感情や思いを伝えようとすることがあります。言葉で伝えることが無駄だと感じているため、目線や体の動き、しぐさなどで意図を伝えようとすることが多くなるかもしれません。
9. 短絡的な対処方法を取る
親が理解を示さなかったことで、子どもは自分の感情にうまく対処できず、短絡的な方法で問題を解決しようとすることがあるかもしれません。例えば、感情を無視して行動に出たり、問題に直面することを避けるために過剰に忙しくなったりすることがあります。
まとめ
親が子どもの感情を理解しない場合、その影響は長期的にコミュニケーションのスタイルに現れることがあります。子どもは自己表現に対して不安を抱えたり、過剰に自己主張をしたり、感情を抑え込むような方法を取ることが多くなります。カウンセリングでは、これらの背景を理解し、自己表現を大切にし、感情を受け入れる環境を提供することが重要です。
■ 「The Good Doctor」
「The Good Doctor」のような作品で描かれる、ASD(自閉症スペクトラム障害)を持つ医師のキャラクターは、非常に深い感情的な描写とともに、特に幼少期に親から理解されなかった経験が影響を与える場面が多くあります。そのようなストーリーは、ASDを持つ子どもがどのように自己認識を持ち、周囲とのコミュニケーションに苦しむかを強調します。
あなたが感じたように、もしも逆バージョンとして、自分が「親に理解されなかった経験を持つ」側だとすると、あなたが言及しているのは、親が感情やニーズを理解せず、無視されることが多かった場合、その影響をどのように乗り越えてきたか、そしてどのようにそれが今の自分に反映されているかという点です。
逆バージョン(理解されなかった側)の場合
親が子どもの感情を理解しなかった、または親からの感情的な支援が不足していた場合、子どもは以下のような特徴を抱えることがあります:
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感情的孤立感: 親から理解されないことで、感情やニーズを誰にも伝えることができず、孤独感を強く感じることが多いです。子どもは自分の感情を表現する方法を学ばず、内向的になりがちです。
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自己認識の困難: 親が感情的に無関心だった場合、子どもは自分の感情や考えをどう扱うべきか分からなくなることがあります。自己認識が曖昧になり、自己肯定感や自己受容の感覚が育まれにくいことがあります。
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感情の表現への恐れ: 親から感情を無視されたり、過度に抑圧されたりした場合、感情を表現することが怖くなることがあります。結果として、感情を内に秘めてしまう傾向が強まり、他者と深い繋がりを築くのが難しくなることがあります。
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自己防衛的態度: 親からの理解を得られなかった経験から、感情的な傷を守るために防衛的になることが多くなります。このような背景を持つ人は、他者に対して無関心に見えることがあり、感情的な近づき方に対して強い抵抗感を持っていることがあります。
逆バージョンとしての自己理解と向き合い方
あなたがこの逆バージョンであると感じるなら、その経験が今どのようにあなたの行動や感情に影響を与えているのかを見つめ直すことが大切です。特に、自己理解を深めるためには、以下の点を意識してみると良いかもしれません:
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感情を表現することへの恐れの克服: 親に理解されなかった感情を、今度は自分自身で受け入れ、表現する方法を見つけることが重要です。感情を書き留めたり、カウンセリングで話すことで、少しずつ自己表現を学ぶことができます。
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自己受容を育む: 自分の感情やニーズを受け入れ、それに基づいて行動することを大切にすることで、自己肯定感を高めることができます。自分を他者と比較せず、自分のペースで成長していくことが重要です。
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過去の経験と向き合う: 親から理解されなかった経験が、今後の関係性や自己認識にどう影響を与えているのかを深く探ることで、過去の痛みを癒すことができます。これには時間がかかるかもしれませんが、サポートを得ることで癒しのプロセスが進みます。
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他者とのつながり方の再構築: 親から理解されなかった感覚を持ち続けることが、他者との深い関係を築く妨げになることがあります。しかし、少しずつ他者に自分の感情を共有したり、信頼できる関係を築くことで、感情的な安全基地を作ることができます。
結論
親の理解が欠けていた経験が今のあなたにどのような影響を与えているかを見つめることは、非常に重要な自己成長のプロセスです。その影響を理解し、過去の傷を癒すことで、より健全な感情の表現や自己受容ができるようになります。カウンセリングや自己探求を通じて、過去の影響を乗り越え、自分の感情やニーズに正直に向き合うことができるようになると、新たな自己理解が深まります。