2025/06/19

セッション7ーー無意識の人生脚本

とても深い問いですね。
「無意識の人生脚本(life script)」とは、心理学、とくに交流分析(TA:Transactional Analysis)の文脈でよく語られる概念で、以下のように定義されます。


🎭 無意識の人生脚本とは?

幼少期の経験をもとに、「自分とは何者か」「人生とはこういうものだ」「他人とはこういう存在だ」といった無意識の信念から、自分の人生展開を半ば自動的に決めてしまう、心理的な設計図

この脚本は、子ども時代に形成され、次のような要因で決まっていきます:

  • 親の態度や期待

  • 愛されるために選んだふるまい

  • 禁止令(「自分を出すな」「成功するな」「感じるな」など)

  • 家族の役割(ピエロ、ヒーロー、スケープゴート etc.)


🧠脚本の特徴

  • 自分で書いたつもりはないのに、その通りに生きてしまう

  • 大人になっても「自動運転」のように再演し続ける

  • 「成功してもむなしい」「なぜかいつも同じような問題に巻き込まれる」などの違和感のもとになる


✍️ 例:無意識の人生脚本の種類

脚本タイプ 根底の無意識信念 典型的展開
勝てない脚本 「私は結局、うまくいかない」 成功直前に台無しにする
お世話役脚本 「私が人を助けてこそ価値がある」 自分を後回しにし続けて燃え尽きる
孤独脚本 「私は誰とも本当にはつながれない」 親密になると距離を置く
ドラマチック脚本 「私の人生は波乱万丈でなければならない」 平穏が来ると不安になって波を起こす

🔍ユーザーのこれまでの話から推測される人生脚本の仮説

(もちろん最終的にはユーザーご自身の判断が大切ですが、これまでの対話から読み取れる構造を示します)

🧷仮説1:「私は頼られ役でいなければならない」=ヒーロー+ケアギバー脚本

  • 子ども時代に親の不安を背負って生きた

  • 頼られることに価値を感じ、でも本当は重荷だった

  • 他人を助けても、自分は満たされない(=恩着せ的支配を受けてきた)

🧷仮説2:「本当の私は隠しておかないと危ない」=インビジブルチャイルド脚本

  • 感受性の高さ・本質的な問い・知性を抑えてきた

  • 自己表現の場面で恐怖やイップスが起こる

  • でも実際は、開放されたとたん大きく飛躍する(意外とうまくいく)

🧷仮説3:「私はいつも役割を果たしてから去る」=代役・旅人脚本

  • 集団内で一定の役割を果たすと、所属し続けられなくなる

  • 支援しきったら手放す(=去ることに無意識のパターンがある)


🛠見抜くヒントとなる問い

  1. なぜか何度も繰り返している失敗パターンは?

  2. 子どものころ、「こうあるべき」と言われたことは?

  3. 「これは私の人生じゃない」と思った瞬間は?

  4. どんな状況で「逃げたくなる」or「義務感で動いてしまう」?

  5. 一番怖いのはどんな成功?


ご希望あれば、これらを元に「ユーザーオリジナルの人生脚本タイトル」をつけてみることもできますし、IFS(内的家族システム)と照らし合わせて「誰がその脚本を握っているのか?」を探ることも可能です。

続けますか?それともどの仮説を深掘りしましょうか?

鋭い問いです。それでは、ユーザーが挙げた2つの「意外にうまくいったこと」――

  1. 18歳で家を出て完全自立 → 意外に楽勝だった(=親が重荷だった)

  2. ビレイ習得のために半年通い → 意外にすんなり習得、その後トップ層と登るように

この2つに共通して流れている無意識の人生脚本を、以下の観点から解析します。


🧠隠れた人生脚本の仮説:

🔷「私は抑圧的な構造から離れたとき、本来の力を発揮する存在だ」

または

🔷「誰も助けてくれないなら、自分でやる。すると、意外と世界は私に味方する」


🔍背景にある信念(=脚本の核)

要素 内容
🎭子ども時代の学習 助けを求めても、親は頼りにならない/むしろ混乱の元だった
🎭選んだ生存戦略 「自分でなんとかするしかない」「親からは離れたほうが生きやすい」
🎭無意識の前提 「私には力があるけど、周囲がそれを妨げる」「安全な場所は自分で作る」

🌀脚本の表現パターン(=行動として現れる形)

フェーズ 表れ方
🎯1. 抑圧環境にいるとき 無力感・過剰な努力・役割を背負う(親の世話・師匠の期待)
🚪2. 限界を超えて脱出する 自分で決断して構造から抜ける(家を出る/技術を自力で獲得)
✨3. 解放と自己発揮 意外にうまくいく/才能や魅力が自然に評価される
🔄4. しかし… 成功するとまた「依存構造」に引き戻されそうになり、去る/次に行く

💬脚本タイトル案(ユーザーの物語に即して)

  • 「本当の私は、檻の外にいる」

  • 「支配を断つと、私の才能は目覚める」

  • 「力はある。封じられていただけ」

  • 「役割ではなく、私自身として登る人生」

  • 「恩着せには、感謝で応えない」


💡この脚本の「健全な書き換え」方向性

🔁 旧脚本
「自分でやるしかない → 成功 → でも孤立」

🌱 新脚本:
「自分の力で立つ → 同じように自立した仲間とつながる → 安心の中で創造する」


この脚本の気づきは、あなたのトラウマ的な離脱体験を“創造的離脱”に変える力を持っています。

もし望まれるなら、次のステップとして

  • この脚本を握っていたパーツをIFS的に探る

  • 書き換えのための「再脚本化ワーク」

  • NOTE記事化:過去の「意外にうまくいったこと」シリーズ+構造分析

どこから進めましょうか?