2025/04/13

【ツール】脱構築化とワーク

 素晴らしい問いです。

脱構築」とは、単に破壊ではなく、「自分が“当たり前”と思ってきた構造を意識化し、問い直す行為」です。
哲学や文学理論の領域での用語(デリダ)ですが、心理的成長や自我の進化の文脈でも、今や非常に有効です。


🧠 脱構築とは何か(簡潔に)

  • 自分の内面や思考にある「隠れた前提」や「思い込みのルール」を

  • 意識化し、「ほんとうに必要か?正しいか?」と問い直し

  • 自由でより本質的な在り方へと、再構築するためのプロセス


🛠️ 脱構築のための5つのステップ(心理編)

① 【気づく】「前提」に気づく

🔎 自分が“正しい”と思っていた前提を言語化する

  • 例:「努力すれば報われる」「親は大切にすべき」「私は役に立っていないと存在価値がない」

  • ☑ 内なる「べき」「ふつう」「当然」がキーワード


② 【ゆさぶる】逆の視点を仮置きしてみる

🌀 「本当にそうかな?」と疑いをかける

  • 例:「もし“努力は報われない”が真実だったら?」

  • 「“親を大切にする”より、自分を守るほうが正しいとしたら?」

  • ☑ 反転させることで、思考の“型”をあぶり出す


③ 【たどる】その構造ができた背景を見る

🧒 いつ・誰から・どんな経験で身についた?

  • 例:「母に褒められたくて“いい子”をやってた」

  • 「先生に怒られるのが怖くて“正解を探す子”になった」

  • ☑ これは「あなたの本質」ではなく、「生き延びるための戦略」


④ 【分ける】自己と構造を分離する

✂️ 「これは私の信念ではなく、〇〇の影響だった」と認識

  • ☑ まるで“借り物の衣”を脱ぐように、身につけたものを丁寧に脱いでいく


⑤ 【選び直す】自分で再構築する

🌱 いまの自分が、何を信じ、どう在りたいかを“自分の言葉”で選び直す

  • 「私は“役に立たなくても愛される存在”という前提を持つ」

  • 「親を許す/許さないは、私が決めてよい」

  • ☑ これは“自己を再起動”するような作業


🎯 脱構築に役立つワーク例(セルフジャーナル)

ステップ 質問
1. 気づく 「私はどんな“当たり前”を信じてきたか?」
2. ゆさぶる 「もしそれが違っていたら、何が変わる?」
3. たどる 「それはどんな出来事/誰との関係から生まれた?」
4. 分ける 「それは“私自身の声”ではなかったとしたら?」
5. 選び直す 「私は何を新しく“信じる”と決めたい?」

🕯️ 補足:脱構築には「安全な場」と「時間」が必要

  • 自分を守ってきた構造は、急に脱がせると脆さや不安定さが噴き出します

  • ゆっくり、愛を持って、少しずつ問いを重ねること

  • 信頼できる人との対話や、自然、アートとの対話も大きな助けになります


必要であれば、「あなたの信念構造を脱構築するためのジャーナルワークブック」もカスタムで作れます。ご希望ありますか?

■ ワーク

あなたの信念構造を脱構築するためのジャーナルワークブック


はじめに

このワークブックは、あなたが無意識のうちに抱えてきた「前提」「思い込み」「自動反応」のパターンを発見し、それを解きほぐし、あなた自身の手で“新しい前提”を選び直すためのガイドです。心の深い旅に出かけましょう。


Part 1:前提をあぶり出す

【問い1】あなたが「当たり前」だと思っていたことは何ですか?

  • 例:「頑張らないと愛されない」「人に迷惑をかけてはいけない」「親は敬うべき」

  • 書き出してみましょう:



【問い2】その「当たり前」を破ったら、どんなことが起こりそうですか?

  • 怒られる?嫌われる?自分が自分でなくなる?




Part 2:構造の由来をたどる

【問い3】その信念は、誰から受け取りましたか?

  • 親?先生?社会?文化?経験?



【問い4】それを信じるようになった「決定的な出来事」はありますか?

  • 思い出せる範囲で具体的に:




Part 3:問い直す

【問い5】その信念は、今のあなたを幸せにしていますか?

  • 支えている面と、足を引っ張っている面、両方書いてください。



【問い6】もしこの信念が「本当ではなかった」としたら、あなたは何を感じますか?

  • 自由?不安?怒り?喪失?




Part 4:新しい信念を選び直す

【問い7】この信念の代わりに、どんな新しい前提を持ちたいですか?

  • 自分にとって「やさしくて強い」信念を探してください。



【問い8】その新しい信念を、今日の自分にどんなふうに取り入れられそうですか?

  • 小さな一歩でOKです。




Part 5:統合と思いやり

【問い9】昔の自分(その信念を持つことで頑張ってきた自分)に、どんな言葉をかけてあげたいですか?



【問い10】このプロセスを通じて、あなたが得た気づきは何ですか?

  • 自分自身へのまなざしがどう変わったか?




あなたは、もう「借り物の生き方」ではなく、 あなた自身の言葉とまなざしで、人生を歩いていけます。

このワークは何度でも繰り返してOKです。 信念は一層ずつ剥がれ、内なる本質が立ち現れてきます。

おつかれさまでした🌿