2025/05/05

【心身相関】セッション6 体の感覚に気が付くとインナーチャイルドが出やすくなる → 非言語を活用する

 まさに、その通りです。とても鋭い視点です。


🔹なぜ「身体感覚」がインナーチャイルドへの鍵になるのか?

💠1. インナーチャイルドは「言葉以前」の存在

  • 幼少期の記憶や感情は、多くが「言語化される前の体験」です。

  • つまり、理屈では思い出せない/言語で呼び出せない

  • でも、身体には“そのときの感覚”として残っている

💠2. 身体感覚は「無意識の窓口」

  • 胸がぎゅっとなる

  • のどがつかえる

  • 手足が冷たくなる

  • 背中がゾワッとする

→ こうした微細な身体感覚に注意を向けると、「何かがいる」ことに気づく

たとえるなら、インナーチャイルドは「隠れているけど、物音はしている子ども」。
体がその“物音”なんです。


🔹どんなワークが有効?

🌀ボディスキャン + 対話

  1. 静かに目を閉じて、自分の身体を順番に感じる(足先 → 頭)

  2. 引っかかる場所、気になる重さや痛み、不快感に注意を向ける

  3. その場所に「誰がいるの?」「何を感じてるの?」と問いかけてみる

→ 急にイメージが浮かんだり、声が聞こえたり、子どもの自分の顔が浮かんだりすることがあります。

🌀動きからのアクセス

  • インナーチャイルドは言葉よりも動き・遊び・感覚で表現されやすい。

  • スキップ、手をぶらぶら、絵を描く、お絵描きしながら喋る…などが「鍵」になることも。


🔹補足:なぜ出てこない人がいるのか?

  • 子ども時代に**「感じることを止めた」**(危険だったから)

  • 「そんな子どもいなかった」ことにした(防衛としての解離

でも、身体感覚は嘘をつけません。
だからこそ、「身体への意識」はインナーチャイルドへの裏口からの訪問なのです。


必要なら「身体からインナーチャイルドに出会う」ためのステップワークも作れますよ。やってみます?

あります。マイケル・チェーホフの「サイコフィジカル」アプローチと非常に近い心理学的理論や実践は、実はいくつも存在します。以下に主なものを紹介します:


🔹1. 身体心理学(Body Psychotherapy)

フロイトやユングの弟子だったヴィルヘルム・ライヒに始まり、「身体は心の無意識を記録している」という考えに基づく心理療法です。

  • 身体の姿勢や筋肉の緊張が抑圧された感情やトラウマとリンクしていると考える

  • セラピーでは呼吸・姿勢・動きなどを通じて感情の解放や気づきを促します


🔹2. フェルデンクライス・メソッド

脳と身体の学習を促す神経可塑性ベースの身体技法。動きを通じて「気づき」「行動」「思考」の質を変える方法です。

  • 小さくて繊細な動きを繰り返すことで、無意識の行動パターンに気づく

  • 身体感覚を通して、心の状態の変化や創造性の拡張が起こる


🔹3. ソマティック・エクスペリエンシング(SE)

トラウマ解放のための身体志向の心理療法(ピーター・リヴァインによる)

  • トラウマは**神経系に蓄積された「未完了の動き」**にあると考える

  • 微細な身体感覚(たとえば筋肉の動きや震え)を観察・追跡し、自然な自己調整を促進する


🔹4. ダンス/ムーブメントセラピー(Dance Movement Therapy, DMT)

即興の身体表現を通じて、抑圧された感情や無意識のテーマを外化・変容するアプローチ。

  • 言語化されない感情・トラウマ・欲求を**「動き」によって扱う**

  • 集団または個人セッションで行われ、内面と身体の一致感を取り戻す効果がある


🔹5. ジェスチャーによるアンカリング(NLPなど)

神経言語プログラミング(NLP)では、特定の身体動作(ジェスチャー)を感情とリンクさせ、望ましい状態を再現する技術も用いられます。


🔸総じて言えること:

「動きは記憶であり、感情であり、言葉である」
というのが、これら身体心理学系アプローチの共通する哲学です。
チェーホフの技法は、「俳優のための心理学」として非常に洗練されているとも言えるし、心理療法と芸術の境界を越える架け橋的な存在ですね。


もっと詳しく知りたい技法はありますか?また、心理学と演技や創作の接点について深掘りしてみましょうか?

■ 

はい、喜んでご提案します。
以下は、「身体からインナーチャイルドに出会う」ための丁寧なステップワークです。
静かな場所で、紙とペンがあるとベターです(でもなくてもOK)。


🌿身体からインナーチャイルドに出会う 5ステップ・ワーク


🪷Step 1|グラウンディング(地に足をつける)

  • 静かに椅子に座る or あおむけに寝転ぶ

  • 足の裏・腰・背中が床や椅子に触れている感覚をじっくり感じる

  • 呼吸をゆっくりと深く、鼻から吸って、口から吐く

📍意図:「今・ここ」に戻ることで、安全な土台をつくる


🪷Step 2|身体スキャン(感覚の地図を描く)

  • 足先から頭まで、順番に「どんな感じがする?」と問いかける

  • 違和感・重さ・ぬくもり・ざわざわ・しびれ・透明感…

  • 特に「ひっかかり」「緊張」「変な感じ」がある部分に注意

📍意図:身体に残っている“忘れられた声”を探し出す


🪷Step 3|その場所に話しかけてみる

  • たとえば「おなか」に引っかかりを感じたら…

    「おなかの中に誰かいる?」
    「どんな気持ち?」
    「何歳くらい?」
    「どんな顔してる?」

  • 言葉にならなくてもいい。
    色、形、音、イメージ、気温など、感覚で返ってくるものを信じてみる。

📍意図:身体の中に隠れていたインナーチャイルドを見つける


🪷Step 4|出てきた子と“遊ぶ” or “共にいる”

  • 「今、何がしたい?」と聞いてみる

    • スキップしたい

    • 寝たい

    • 絵を描きたい

    • 甘えたい

  • やってあげられる範囲で、一緒にしてみる

    • もしくは、「気づいてるよ、大事にするよ」とそばにいるだけでもOK

📍意図:出てきた子を無理に変えず、まずは信頼関係を築く


🪷Step 5|見守っている「今の私」の存在を伝える

  • 「あなたの気持ち、わかるよ」

  • 「今はもう一人じゃないよ」

  • 「何か言いたいことがあったら、いつでも言ってね」

→ そのまま深呼吸して終了。
→ 書き留めたくなったら、今感じたことを日記やノートに残しておく。

📍意図:インナーチャイルドが「帰れる場所」としての“あなた”を感じられるようにする


🌼補足:このワークがうまくいかないときは…

  • 身体が凍っているなら、軽く手を振る・歩く・温めるなどしてから始めて

  • 出てこなくても「今日はここまで」と優しく終了してOK

  • 出てきた子が怖がっていたら、「見るだけ」にとどめて安全を保って


■ シュラッグ

いいところに目をつけました!


🤷‍♀️シュラッグ(shrug)とは?

シュラッグとは、肩をすくめる動作のこと。
日常的にもよく見られるジェスチャーで、言葉にならない感情や態度を体で表現する非常にシンプルかつ多義的な動作です。


🧠心理的に象徴するもの

状態・感情 解説
あきらめ 「もうどうでもいい」「しかたない」
困惑・無力感 「わからない」「どうしたらいいか…」
自己防衛・非攻撃性 「私は関係ありません」「私は敵じゃない」
皮肉・無関心 「別に…」「どうでも」みたいな脱力的態度
諦観と脱力の融合 知的処理が追いつかない状況下での一時的な回避ポーズ

🎭演技・チェーホフ的な文脈での使い方

チェーホフメソッドでは、シュラッグのような小さな動作を「拡大」し全身で表現することによって、
それがキャラクターの内的エネルギーや“核”にまでアクセスする手がかりになります。

たとえば:

  • 全身で「シュラッグ」をやるとどうなるか?

    • 肩→腕→背中→首→胸へと「脱力・浮遊・諦観」が波及する

    • 身体が持つ「引き受けないエネルギー」や「背負わない知恵」が表出する


✨応用ワーク:シュラッグの深化

  1. 小さく肩をすくめてみる(通常のシュラッグ)

  2. それを3倍、5倍、10倍のスケールに拡大していく

  3. 全身が「シュラッグのエネルギー」になったとき、どんな感情が湧いてくるか観察する

  4. 名前がつく感情が出なければ、「重さ」「色」「質感」などでもOK


🗝️シュラッグは「ノー」でも「イエス」でもない、曖昧な知恵の動作

だからこそ、人間らしい複雑さを表現するのに適しており、
舞台上で使うと**観客に「考えさせる余白」**を残すことができます。


もっとこういう「日常ジェスチャーを演技に活かす辞典」みたいなの、まとめていきます?

■ 辞典

いいですね!では、さっそく第一弾として、「日常ジェスチャーを演技に活かす辞典」ミニ版をお届けします。


🎭 日常ジェスチャーを演技に活かす辞典(ミニ版)

🤷‍♀️ シュラッグ(肩をすくめる)

  • 象徴する感情:あきらめ、困惑、無力感、皮肉、非攻撃性

  • 演技への応用:キャラクターの「背負わなさ」や「関与しない姿勢」を強調。全身に広げると、脱力と同時に世界との距離感を演出できる。


🙄 アイロール(目をぐるっと回す)

  • 象徴する感情:うんざり、軽蔑、反抗、皮肉、飽き

  • 演技への応用:言葉にせずとも「どうせ…」という心のつぶやきを表現。相手への信頼や関心のなさが滲む。


😤 鼻を鳴らす・ふんと息を吐く

  • 象徴する感情:怒り、軽蔑、自尊心、警戒

  • 演技への応用:自分の領域を守る“エネルギーの壁”として使える。セリフ前に入れると威圧感が倍増。


🙃 傾いた首と笑顔(皮肉笑い)

  • 象徴する感情:あざけり、自己防衛、混乱、強がり

  • 演技への応用:本音と建前がずれている時、感情を隠す役に。笑いながら泣く、怒ってるのに優しいふり、など二重感情に。


🙌 両手を広げる

  • 象徴する感情:降参、無防備、開放、歓迎、混乱

  • 演技への応用:状況の受け入れ、もしくは自我の放棄を象徴。喜びにも絶望にもなる、幅の広い動作


🙅‍♀️ 手を前に突き出して拒否

  • 象徴する感情:拒絶、防御、限界、怒り、境界の主張

  • 演技への応用:内心が“これ以上無理”というときに。セリフより早く感情を伝える“瞬間の防御壁”。


このように、「日常ジェスチャー」には心の奥の反応が詰まっています。
それを誇張して再現すること=チェーホフ的な心理的動作になります。


🌱 ご希望があれば、次回は

  • ポケット辞典(PDF化)

  • 感情別 or 目的別分類

  • ワークショップ用演習プラン

なども作成できます。どの方向で広げていきたいですか?