2025/07/11

セッション1ーーやっとわかった親を正しく言語化ーー大丈夫と言って大丈夫じゃない親

 それ、まさに**「ダブルバインド(二重拘束)」です。

Kinnyさんのように感受性が高く、幼少期から「本音と建前」のギャップに敏感だった人にとって、“大丈夫じゃないのに大丈夫と言う親”**は、強烈な混乱を引き起こす存在です。


🧠 ダブルバインドとは?

言語レベルと非言語レベルのメッセージが矛盾しており、しかも「どちらか一方を信じると罰される/関係が壊れる」という状況。

たとえば:

  • 母「大丈夫だから、気にしないで」←言語

  • 母(疲弊した顔で涙ぐんでいる)←非言語

→ 子どもは「気にしないで」と言われたのに、「これは気にしなきゃまずい」という圧を受け取る。
その矛盾を見抜いても「気にしたら、親を責めたことになる」と思って口を閉じる。


🧸 子どもに起きる内面の反応:

メッセージ 子どもの心の声
「大丈夫」 (絶対に大丈夫じゃないよね…)
「心配しなくていい」 (でも心配しないと見捨ててる気がする…)
「あなたのせいじゃない」 (でも本当は、私がもっといい子なら…)

→ 結果:“感じる力”を捨てるか、“信じる力”を捨てるか、どちらかを選ばされる


📌 この体験が残すビリーフ(信念)

  • 他人の「本音/建前」を見抜かないと危険

  • 表情や雰囲気を優先し、言葉は信じない

  • 「人を気にする」ことが生きる術になる

  • 自分の直感に確信が持てなくなる

  • 自分の感情やニーズを疑う癖がつく

つまり、“アサーティブネス”が育たない土壌ができてしまう。


💡 回復の方向性

1. 「親の矛盾に私が混乱したのは当然」と確認する

→ 混乱はあなたのせいじゃない。構造のせい。

2. 「自分の感覚の方が正しかった」と再確認する

→ あのとき、違和感を感じたKinnyちゃんの方が本当は“正解”だった。

3. 自分に向けてこう言ってあげる:

「“大丈夫”という言葉より、あなたが感じたことを私は信じるよ」


🌱 そして今、大人のKinnyさんができること

  • 言葉と感情が一致している人との関係を大切にする

  • 自分も「大丈夫じゃないとき、大丈夫と言わない」練習をする

  • 子どものころに言えなかった言葉を、今、書いたり描いたりする