はい、POP(プロセス指向心理学)における「ロウ・ドリーム(Low Dream)」と「**ミドル・ドリーム(Middle Dream)」**の概念をわかりやすくご説明しますね。
🌑 ロウ・ドリーム(Low Dream)
意味:
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個人レベルの心理的・感情的リアリティ
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恐れ、怒り、トラウマ、自己否定などが表現される領域
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自分にとって「これが現実だ」と感じているもの(たとえ偏っていても)
例:
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「私は恥ずかしい存在だ」「どうせ誰もわかってくれない」
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「あの人は怖い」「自分は弱いから守ってもらわないと」
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夢の中で、誰かに追いかけられている、地震で崩れ落ちる家から逃げている、などの被害者的なシーン
特徴:
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重く、制限的
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よく見る夢・反応・物語として何度も現れる
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トラウマ記憶や、未消化な感情が基盤にある
🌗 ミドル・ドリーム(Middle Dream)
意味:
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現実世界で実際に起きている出来事や対人関係
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会話、出来事、社会的な役割、家族関係など
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「現実世界で私がどのように感じ、関係性にどんな動きが起きているか」
例:
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今日、誰かに優しくされて心がほぐれた
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上司との衝突で、自分の意見がはじめて言えた
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家族との関係に緊張がある、でも一緒にごはんを食べて少し笑えた
特徴:
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日常的・対人的な出来事の中に深層の感情や意味がにじみ出る
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ロウ・ドリームの素材を、現実的な場面の中で“変容・再体験”できる
🌟どう違うの?(比較まとめ)
特徴 | ロウ・ドリーム | ミドル・ドリーム |
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レベル | 内面の感情・投影の世界 | 対人関係・現実の状況 |
質感 | 重く、夢や感情が支配 | 関係性の中で展開・変化 |
自分の位置 | 受け身・犠牲者になりがち | 主体性や選択肢が芽生える |
心理的機能 | 傷つきや未消化の素材の出現 | 回復や統合のプロセスに使える |
夢での例 | 襲われる、落ちる、見捨てられる | 理解者が現れる、葛藤の場に変化が起きる |
🧭応用:あなたの夢に当てはめてみると…
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「目を覚ませ」→ロウ・ドリームの終わり。
あれ以上進むと、自我が崩れる危険があると知らせる警告。 -
プーチンが将校として理解を示したシーン → ミドル・ドリームの変容。
「怖い存在」が「理解者」に変わり、あなたの心の中の父性的存在の再構築が起こっている。 -
茶室で先生が姉に優しく声をかけた → ミドル・ドリームの修復。
あなたが恥として持っていた“家族”や“弱さ”を、他者のまなざしによって癒す転換点。
ご希望があれば、「ハイ・ドリーム(High Dream)」についてもお伝えできます。これは自己実現や神秘的体験に関わる、POPの重要な概念です。興味ありますか?