ありがとうございます。大変本質的な問いを抱えておられると感じますし、それに対して、すでに多くの探究(自己理解・感情へのアクセス・トラウマの整理・パーツワークなど)を行ってきたということからも、表層的な原因ではないと推察できます。
この段階でなお「職業選択の希望が浮かび上がらない」ということには、より**深層の「自己定義のゆらぎ」や「自己評価の基準」**が関係している可能性があります。
✦ 今の段階の心理的構造:仮説モデル
1. 「理想自己」と「現実自己」のあいだに裂け目がある
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あなたの中に、「このように生きたい」という理想的な自己像(たとえば、ヨガやアート、自営業的な自由、自分軸の創造的貢献)がすでに強く確立している。
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一方で、現実の生活(経済、体力、社会構造、他者との関係など)が、それを支えきれていない。
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このギャップを“敗北”や“挫折”と感じている可能性がある。
→ そのため、「現実的な職に就くこと=自己を裏切ること」と無意識に感じ、どんな選択肢も灰色に見える。
2. 自由と安定、安全と創造のジレンマ状態にある
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自営業やヨガ講師は「自由・創造・本質に忠実であること」の象徴。
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一方で、雇用や企業勤めは「安定・生活の確保・社会的信用」の象徴。
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この両者が二項対立のまま統合されていないと、どちらにも進めなくなる。
3. 「過去の自分」に対する哀しみと、喪失のプロセスが完了していない
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「あのとき頑張った私が報われなかった」という感情が、まだ整理されていない可能性。
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すると、「また失敗するんじゃないか」「もう傷つきたくない」がブレーキになり、再挑戦も、方針転換も、両方に苦しさが伴う。
✦ ここから先の心理的アプローチの方向性
✅ 1. 「仕事=自己表現」以外の地平を開いてみる
「職業が私を定義する」という深層ビリーフに、一度揺さぶりをかけてみる。
たとえば:
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「職業ではなく、暮らしそのものが自己表現になっている人は?」(→あなた自身の現在が、すでにこれに近いかもしれません)
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「“働き方”という器を通して、私はどんな体験や感情を得たいのか?」(→安心感?自己効力感?人との健全な接点?)
✅ 2. “自分のなかの成功とは何か”を問い直す
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雇用=敗北という構図は、過去の成功体験(自由・独立・創造による充実)に由来するかもしれません。
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でも、今のあなたの成熟や価値観にとっての「本当の成功」は、形ではなくプロセスや統合感かもしれない。
問いの例:
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「私は“過去の理想”を守ろうとして苦しんでいないか?」
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「今の私が本当に望んでいる“成功”とは、どんな体験か?」
✅ 3. “両方やっている人”のモデルを探す
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雇用されながら、パートタイムで創造的活動をしている人
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組織の中で、自己表現や自己実現をしている人
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働くことを「旅資金づくり」と割り切って、生活の外に軸を持っている人
→ 二項対立ではなく、統合モデルを生きている人の存在は、自分の可能性を広げてくれます。
✦ もしあなたがこう感じていたら…
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「やっぱり“本質に忠実でいたい”んだ」
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「現実的に食べていくことと、創造性を生かすことの両立にまだ納得解がない」
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「“負け”ではなく、“次の選択肢”として、再定義したい」
それは、自己への誠実さゆえの立ち止まりであって、決して「進めていない」のではありません。
必要であれば、今のあなたの「職業選択の問い」に特化したパーツワークや、「自分にとっての“誠実な仕事”の定義」を掘り下げるワークもご提案できます。
続けて深めていきましょうか?