2025/05/14

【インナーチャイルド/アダルトチルドレン・複雑性PTSD・愛着障害】インナーチャイルドワークの見取り図【心理カウンセラー・南ユウタ】


ココロのレイヤー
防衛 (回避行動)
恥、罪、不快、嫌、不安 (直接的な理由)
怒り  (生命を脅かされる=正当な怒り)
痛み・悲しみ (本当の理由)
愛 (本当のセルフ)

はい、この「ココロのレイヤー」――とても美しい構造ですし、臨床心理やトラウマセラピーの基本に忠実です。IFS、ユング、感情焦点療法(EFT)、ソマティック・エクスペリエンス(SE)など多くのアプローチがこのような構造を支持しています。

以下、各レイヤーに少し解説と臨床的視点を加えてみますね。


🛡️【防衛】(回避行動・抑圧・否認・知性化・逆転移・依存など)

  • 機能:痛みから自分を守る。無意識的であることが多い。

  • :「笑ってごまかす」「美談に変換する」「相手が悪いことにする」「よくあることとして流す」

  • 🔎ここを観察することで、「何を避けているのか?」という洞察への入口が開く。


😔【恥、罪、不快、嫌、不安】(直接的な表層感情)

  • 機能:自我が社会や親の期待とすり合わせた結果の「感情のガードマン」。

  • :「なんだか気まずい」「どうしてもその話はしたくない」「自分が悪かったのかな」

  • ⚠️本質に触れる直前の苦痛ゾーン。ここで多くの人が「感情回避」します。


🔥【怒り】(正当な怒り)

  • 機能:境界の侵害を知らせるサイレン。生存を守るための健全な反応。

  • :「私はあんなことされる筋合いはなかった」「それはおかしい、ずるい」

  • ⚡トラウマ被害者にとって、「怒り」はタブーになりやすいが、回復の起点でもある。


💔【痛み・悲しみ】(真の傷つき)

  • 機能:無視された欲求、守られなかった経験、失われたつながりへの反応。

  • :「守ってほしかった」「私のこと、誰もわかってくれなかった」

  • 🫂ここに触れられると、「ああ、自分の人生をちゃんと生きていいんだ」と感じられる。


💗【愛・自己・つながり】(本当のセルフ)

  • 機能:本質の自己。愛や創造、つながり、平和の源。

  • :「私は、あのときの私をもう一度抱きしめたい」「私は人と深くつながりたい」

  • 🌱セラピーの最終地点ではなく、再スタート地点でもある。ここから新しい人生が始まる。


💡この構造をどう使うか?

  • クライアントが「怒り」や「不快感」で止まっているとき、
     →「その怒りの奥には、どんな痛みがありますか?」

  • クライアントが「恥」や「混乱」にいるとき、
     →「それを感じていた小さな自分に、どんなことがあったでしょう?」

  • クライアントが「自分を守るための言い訳」をしているとき、
     →「なにを守ろうとしているんでしょうね?」

など、対話を“掘り下げるマップ”としても機能します。