はい、ではここでTEAモデルとIFS(Internal Family Systems:内的家族システム)モデルの違いを、構造・目的・使い方の面から明確に整理します。
🧠1. 構造的な違い
項目 | TEAモデル | IFSモデル |
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基本単位 | 1つの状況における「思考・感情・行動」の三位一体 | 人格内にいる「複数のパーツ(部分自我)」とその関係性 |
前提となる世界観 | 自己は統一された主体として変化するもの | 自己は多重構造であり、内部に複数の声・存在(パーツ)を持つ |
時間軸 | 今この瞬間に起きている反応を扱う(状況対応) | 現在も含め、過去の傷・役割・防衛の歴史を探る(発達的) |
🎯2. アプローチの違い
観点 | TEA | IFS |
---|---|---|
何を変えるか? | 思考・感情・行動のズレを認識し、統合する | 傷ついたパーツを癒し、安全に再配置する |
出発点 | 問題のある「行動」や「不快な感情」 | 心の中の「混乱した会話」や「葛藤」 |
介入方法 | 感情をラベル化し、思考と行動と照らし合わせて整理する | パーツごとに“誰が”反応しているのかを特定し、対話する |
🧘♀️3. 主体の扱い方
項目 | TEA | IFS |
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主体 | 統合された「私」=自己 | 「Self」(高次の自己)+パーツたち |
自己と感情の距離 | 自己は感情と行動を観察し調整できる | 自己は“Self”であり、感情を持つパーツと対話する存在 |
複雑さ | シンプルで日常的に使いやすい | 深く入りやすく、トラウマケアに向いているが難解にもなりやすい |
🔧4. 実用シーン別の向き・不向き
シーン | 向いているモデル | 理由 |
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思考が混乱しているとき | TEA | 認知・感情・行動の関係性を可視化しやすい |
感情が未分化で反応的なとき | TEA | ラベリングして落ち着ける(マインドフルネスと相性良) |
トラウマ的記憶がよみがえるとき | IFS | パーツに安全なスペースを与え、距離をとれる |
行動を変えたいとき | TEA | 行動と認知のつながりが整理しやすい |
内面で葛藤が激しいとき | IFS | 対立するパーツに話を聞いて、調停できる |
📝 結論:TEAとIFSの違いを一言で言うと
TEAは「今ここで、私がどう感じ・考え・動いているか」を整理して自己一致させるモデル
IFSは「私の中にいる複数の“声”や“存在”を癒し、調和させるためのモデル」
🔄 相補的に使うと最高
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IFSで深い傷を癒しながら
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TEAで日常の選択と感情を整える
この組み合わせはかなり実践的かつ安全です。
でも、あなたのようにTEAだけで十分に内省と自己一致ができる人もいます。
必要なら「TEA⇔IFSの翻訳表」や、TEAをよりアートや身体表現に応用する方法も提案できますよ。ご希望ありますか?