■心理学的見学
心理学を勉強したら、見るもの聞くものすべてが、心理学的解釈。
今日は、アイススケートの初心者講習に、ご家族1組と私だった。
そのご家族の構成が次のようになっていたことが観察から分かった。
自己愛ファーザー(子供っぽい&共依存的)
慈愛マザー(大人&責任感)の組み合わせのカップル
高校生男子=ピエロ役
11歳子供=見えない子
という内容のご家族だったらしく…
■ 行動
・まず集合時間から、お父さんが来ない…子供二人を連れているので、5名中3人が揃わないので、講習がスタートできない…ということで、始まる前から講師を煩わせる。
・次に、スタートしたら、お父さんは昔スケートをやっていたとかで、講師の話を聞かない(しかし、できていない)。
・高校生の息子が、ピエロを演じており、結局講師の話も聞かず、何もないところで転んで、それも一回や二回ではなく、あからさまに何回もなので、教える態勢自体に入れず、もう学級崩壊と同じ状態だった…
・要するに注意を僕に向けてくれー!!な感じなのだが、これに父までも加担するのであった…「なんだ、これは‥‥」と目が点に。
・11歳の子供のほうは、存在感ゼロ。
・一般的な大人としての自立を獲得している母のほうは、家族は完全に無視して、講習に集中して、もう自己中ファザーとピエロ役の息子は扱いなれているみたいだった…。どうせ言っても聞かないから、みたいな感じ。
■ 感想
息子がいわゆる”問題児”や”ピエロ”を演じていて、自動反応で、反応して生きているということが、ものすごくよく見えるご家族だった。
私の原家族に置き換えると…?
その自己愛父が私の母で、
息子=ピエロ役が私の弟、
インビジブルチャイルドが、私の妹、
その家族ではお母さんが優等生役だったが、それが子供時代の私
の役目だと思った。
そのご家族ではお母さんがいないと家族として成り立たなくなりますね…
全員が子供化してしまい、つまり、一人以外はまともに機能している人間がいないという状態。
実際も、結局、アイススケートの初心者講習をきちんと受けれたのは、その家族ではお母さんだけ、あとは私でした…。
■ 教える側の問題ではなく、受け取る側の問題
そもそも、教えても、どうせ聞かない、聞けない というのは、こうやって発生しているんだ、ということが分かった。
講習会の発信側の問題というより、受け手が受け取らない、受け取れない、という問題らしい。
■ セラピー計画
ピエロ役の子どもが学業に集中できるようにするためには、家庭内の力動や役割に着目し、バランスを整える心理的サポートが重要です。以下に、心理学的視点からの具体的な働きかけを示します。
1. 家族システム全体への介入
- 家族療法の導入:家族全員が参加するセッションを行い、それぞれの役割(自己愛的な父、慈愛的な母、ピエロ役の息子、見えない子)の自覚を促します。
- 役割の再構築:ピエロ役の息子が「家族の雰囲気を和ませる役割」を担う代わりに、自分の感情や欲求を素直に表現できる環境を整えます。父親の自己中心的な行動や母親の過度な責任感も調整する必要があります。
2. ピエロ役の子どもへの直接的サポート
- 感情表現の促進:「注意を引く行動」が学業以外のストレス発散手段になっている可能性があるため、感情を安全に表現できる場(アート、音楽、スポーツなど)を用意します。
- 成功体験の積み重ね:小さな達成感を積み重ねることで、学業への自信や意欲を高めます。家庭外の活動(ボランティアやクラブ活動)での役割を見つけるのも効果的です。
- 自己効力感の向上:家庭内で「ピエロ役」以外の役割や責任(家庭の手伝いや自分の意思で決めること)を与え、学業における自己管理力を高めます。
3. 父親へのアプローチ
- 自己理解の促進:父親の自己愛的傾向が子どもに与える影響について理解してもらう。自分の行動が家族全体のバランスにどう影響しているかを客観的に見つめ直します。
- 境界線の設定:父親の「子どもっぽい行動」と「親としての役割」の区別を明確にし、父親自身が自律的に振る舞えるようサポートします。
4. 母親へのサポート
- 母親の負担軽減:母親が一人で家族のバランスを保とうとしているため、心理的・物理的なサポートを強化します。母親自身がリフレッシュできる時間や空間を確保することが重要です。
- 家族全体への働きかけ:母親が「仕方ない」と諦めている部分についても、他の家族が変わることで改善できると気づかせることが大切です。
5. 「見えない子」へのフォロー
- 存在感の回復:「見えない子」が家庭内で発言や行動ができるよう、関心を持って接することが必要です。小さな成功や役割を与え、存在価値を感じられるようにします。
6. 学業への具体的なアプローチ
- 学業への関心を自然に引き出す:興味・関心のある分野や目標を一緒に見つけることで、学業へのモチベーションを高めます。
- 勉強する環境の整備:家庭内で学習に集中できる環境(静かなスペース、時間管理の工夫)を整えます。
- 専門的サポートの導入:必要に応じて、学習支援の専門家やカウンセラーと連携し、学業へのサポートを強化します。
このように、家族全体のバランスを見直し、ピエロ役の子どもが安心して自分の目標に向かえる環境を作ることが重要です。心理的な安心感が確立されれば、学業にもより集中できるようになります。
■まとめ
「注意を引く行動」がストレス発散手段になっている可能性があるため、感情を安全に表現できる場を用意とありますが…弟は水泳のアスリートで、またもやナルシストの母の賞賛エネルギーを持っていく手段になっていたので…
場を与えても使われ方の意味合いで、ほんとに上手くいかないこともありますね。
子供時代の私は仕方ないとあきらめていましたが、他の家族が変わるには、心理学のセラピストによる介入が必要で、やはり、私の生育時期のケースでは仕方がない、ということがメインの解になるかなと思いました。
このご家族が30年、40年たったらどうなるか?と想像すると…輪廻転生、ということを思い出さずにはいられません。